警察官が襲撃されて、実弾5発が装填された拳銃が強奪されました。これまでも、同様の事件が続発しています。警察官が拳銃を所持する理由として考えられることは、凶暴な犯人から国民を守るため犯人を拳銃で撃つ、あるいは威嚇する必要があるからと思います。しかし、警察官の拳銃で凶悪犯人が射殺されて、人権が守られたと言う事件はあまり知りません。
それより、犯人がナイフを振り回してきたので、警察官が犯人を射殺した事件が最近ありました。
犯人が拳銃など飛び道具を所持し立てこもるなどという事件ならば、拳銃ライフルなどが必要となるでしょうが、普段から柔剣道を練習している警察官なら包丁を持っている犯人に対して1メートルほどの樫の棒があれば十分対抗できるとは考えられないのでしょうか。ないしは人を死に至らせない電気ショックの警棒で十分でしょう。
警察官を襲撃する人間は拳銃が欲しいからで、仮に警察官が拳銃を所持していなければ、拳銃強奪目的で警察官が襲われることもない、と言い切れるはずです。
また、道案内、拾得物とうの処理が多いと聞く、交番勤務などで拳銃所持が必要とは考えられないのです。警察官が、拳銃を所持している以上、拳銃強奪目的の襲撃から防御するため警備を強化しなければなりませんし、さらに防犯カメラを備え、交番に用事がある相談者との間に机を挟むなどの防御を考える必要もないはずです。
警察官を含め人命尊重を第1に考えれば、先日の事件のように犯人が包丁を振り回した向かってきたから、射殺したことも若干問題があると考えます。警棒一本での対応ができるように日常の訓練に励むべきでしょう。発想の転換が必要です。
核兵器にしても、世界中から核兵器が亡くなれば、地上戦が多発すると考えるかどうかわかりませんが、武器商人が沢山いる以上、世界各地での地域紛争は亡くなりません。秀吉の刀狩の精神が21世紀にもつながる平和的手段でしょう。
2019年06月18日
2019年04月27日
平成から令和に
平和な平成も経過し、令和の幕開けのお祝いとして、GWも10日間の休日となりました。
ところで、憲法第1条は、「天皇は、日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であって、」と定めています。日本という国は、領土があり、国民が生活し、民主主義を原理とする国家が対外的に独立し、統合された国民に対し、課税権と刑罰権を行使できる権力を行使しているのが日本国家です。
日本国民統合の象徴とは、どのように理解すればいいのでしょうか。「国民の統合」については、殆どの国民が目には見えないが、存在はしている、と観念しています。
この目には見えないが、現実に存在していると認識する考える方を「実念論」というようです。
イギリスには憲法がない、と言われますが、これは日本の様な成文憲法がないと言う事で、文章として書かれてはいないが、国民の認識として「現実に憲法がある」と言うことの様です。
人間と人間の間でも「愛情は存在する」と考えるでしょうが、愛情は目に見えません。愛情が確認できるのは、何か具体的な物(プレゼント)言葉(好きだ)あるいは、手を差し伸べてくれる時などに実感できるものです。
これに対し「果物」というのは存在せずに、具体的にリンゴ・みかんなどの集合したものが果物と呼ばれるにすぎない、と考えるのが(自信はありませんが)「唯名論」だそうです。
イギリス人と日本人は「実念論」で共通するようですが、「日本国民の統合」というのも「現実」に存在すると考え、この象徴が天皇である、と憲法は定めています。
目に見えないもの客観的に存在しないものが、この世にあるわけがない、と考える人は、未だ誰も見たことのない神の存在も信ずることができないでしょう。それは違う、「俺は神を見たことがある、俺が神だ」という人は少々危険ですが、それはともかく、我々日本人の感覚とすれば理解が難しいのですが、神を信じない人は、「神をも恐れないとんでもない奴だ」とやはり危険視されるようです。
人間の生命の限界を知り、世界(宇宙)をみれば、人知の及ばないことが沢山あり、そこに神の存在を考えた方が、人間謙虚になれそうです。
日本国民の統合の意味として、日本の領土の上で生活し、日本語を話し、というと少々問題が発生してしまいそうですが、「オリンピックでの日の丸掲揚と君が代が楽しみである。」程度で宜しいと言う事で、終わりとします。
最近知ったことですが、さざれ石とは貝殻などが混じった(様々な人の集まりの喩え)非常に脆い石と言う事の様で、この細石(さざれ石)がコケのむすまでの長い時間、日本国民の統合が続くことを詠ったのが君が代で、やんすかね。
ところで、憲法第1条は、「天皇は、日本国の象徴であり、日本国民統合の象徴であって、」と定めています。日本という国は、領土があり、国民が生活し、民主主義を原理とする国家が対外的に独立し、統合された国民に対し、課税権と刑罰権を行使できる権力を行使しているのが日本国家です。
日本国民統合の象徴とは、どのように理解すればいいのでしょうか。「国民の統合」については、殆どの国民が目には見えないが、存在はしている、と観念しています。
この目には見えないが、現実に存在していると認識する考える方を「実念論」というようです。
イギリスには憲法がない、と言われますが、これは日本の様な成文憲法がないと言う事で、文章として書かれてはいないが、国民の認識として「現実に憲法がある」と言うことの様です。
人間と人間の間でも「愛情は存在する」と考えるでしょうが、愛情は目に見えません。愛情が確認できるのは、何か具体的な物(プレゼント)言葉(好きだ)あるいは、手を差し伸べてくれる時などに実感できるものです。
これに対し「果物」というのは存在せずに、具体的にリンゴ・みかんなどの集合したものが果物と呼ばれるにすぎない、と考えるのが(自信はありませんが)「唯名論」だそうです。
イギリス人と日本人は「実念論」で共通するようですが、「日本国民の統合」というのも「現実」に存在すると考え、この象徴が天皇である、と憲法は定めています。
目に見えないもの客観的に存在しないものが、この世にあるわけがない、と考える人は、未だ誰も見たことのない神の存在も信ずることができないでしょう。それは違う、「俺は神を見たことがある、俺が神だ」という人は少々危険ですが、それはともかく、我々日本人の感覚とすれば理解が難しいのですが、神を信じない人は、「神をも恐れないとんでもない奴だ」とやはり危険視されるようです。
人間の生命の限界を知り、世界(宇宙)をみれば、人知の及ばないことが沢山あり、そこに神の存在を考えた方が、人間謙虚になれそうです。
日本国民の統合の意味として、日本の領土の上で生活し、日本語を話し、というと少々問題が発生してしまいそうですが、「オリンピックでの日の丸掲揚と君が代が楽しみである。」程度で宜しいと言う事で、終わりとします。
最近知ったことですが、さざれ石とは貝殻などが混じった(様々な人の集まりの喩え)非常に脆い石と言う事の様で、この細石(さざれ石)がコケのむすまでの長い時間、日本国民の統合が続くことを詠ったのが君が代で、やんすかね。
2019年04月17日
「見えた,ヤメ検弁護士の限界」
事案の概要
「不動産Aの社長Yは,取引先30数社から,取引額の1%の会費を徴収して親睦団体Xを組織していた。YはXの資金1300万円をAの運転資金に流用(横領)した後,Aと一緒に自己破産を申し立て,1300万円の債権届はしないまま,免責決定を受けた。
破産終結後Xは,破産管財人から預金通帳の返還を受けた。銀行は,Aの破産申し立て直後,Xの預金残額をAの債務と相殺していた。しかし,XはAとは別の社団であると主張して,銀行から相殺された金額の返還を受け,Yには1300万円の返済を求めた。」
訴訟前,XはYに「これは,示談すべき事案ですから,相談している弁護士がいるなら相談してください。」と連絡したが,Y本人からゼロ回答があったが,Y代理人は完黙で,止むなくXはYに1300万円の損害賠償請求訴訟を提起した。
破産申立てをした弁護士が被告Yの代理人となり,答弁書で1300万円の支払い義務はないと争ってきた。(その外Xが権利能力ない社団ではない,などと意味不明の争いもしてきた。その場合,民法の組合で処理することとなる煩雑さも理解していないことが判明している。)
裁判所は,和解を勧め,XもYが破産しているから,大幅に譲歩して100万円の返済で和解すると提案したものの,Y代理人は,和解を拒否した。
裁判所は,判決で「YがAに貸し付けるための預金引き出しが目的外の使途であることを十分承知の上,Aが返済できないことを認識しながら・・払い戻しが発覚しないように・・収支報告書もしなくなり,破産申し立ての際にもXの債権を一覧表にも記載せずに破産終結決定を得たなど・・Xを害する積極的意思があった。」と認定してYに1300万円の支払いを命じた。
Yは控訴し,殆ど,へ理屈程度の控訴理由書を提出した。高裁では,第1回から裁判官は,Yの主張が成り立たないこと説明し,双方に和解を勧めた。
XはY代理人の主張がいい加減な点はともかく,和解成立に向け「Yの支払うべき金額は,損害を入れると1600万円下らないが,裁判前なら50万円と考えていたし,地裁では100万円を提案したので,高裁では,300万円でXを説得する。」と提案した。
それでもY代理人は「支払いができない。」と拒否するので,和解の席上、裁判官だけでなくY本人の前で,Y代理人に向かい「あんたは,500万円の弁護士費用を取っているのであるから,そこから払えばいいだろう。」と強く主張し,更に「裁判前に示談すれば50万円で終わった事件であるし,これは弁護過誤だから,XがYの債権者として代位権を行使し,損害をYの代理人に請求する。」と言い放ったところ,Y代理人は,その意味が分かるか知らないが「受けて立つ。」と強く反応しました。
和解の席上裁判官は,Y代理人に200万円で検討してくるように説明し,Xにも減額を打診し,Y代理人のいないところで「本人は,破産しているので250万円が限度ですかね。」と回答した。
ところで次回,仮にYが裁判官の言う200万円を準備してきても和解にはならず,控訴棄却となれば,Xは,弁護過誤を理由にYの不法行為債権を代位してYの代理人に遅延損害金を含む1600万円を請求するつもりでいました。
ところが,高裁の廊下でY本人に「お金は用意できましたか。」と質問すると「250万円を用意しました。」とのこと,これを聞き内心「ぎょっ,しまった。」と思いました。裁判官は,YとY代理人に200万円でなく,250万円を用意するように話してあったのです。
結局,和解成立となり,その席でYとY代理人は裁判官に向かい深々と「ありがとうございました。」と頭を下げていました。
以下,ギョッとした理由を説明しますと次の通りです。
Yの代理人は,破産申立代理人であるし,本件裁判でも被告代理人となっている通り,こちらは,本件訴え前にYの相談している弁護士が誰か分かっていたのですが,敢えて名指しせず,訴え前にXからYに「本件は示談の必要があるから,相談している弁護士と相談してください。」と丁寧に提案したものの,残念ながら和解の連絡はありませんでした。
穿った見方をすれば,Y代理人は,根拠もなく自分の破産申立てに間違いはないと過信し,Xからの事前の示談提案を無視したのでしょう。
その理由は,裁判となるとY代理人は,「読め」とばかり破産法の教科書コピーを証拠とした外,自分でも十分理解できていない幾つかの判例も証拠としてきたからです。仕方なく,当方の準備書面で,判例の読み方を解説しても,残念ながらY代理人からは然るべき反応はありませんでした。
この様な,憤りを感ずるY代理人の訴訟追行がありましたから,高裁では面と向かってY代理人に「あんたのは,弁護過誤だ。」と言い放ち,債権者代位訴訟も辞さない,と通告したのですが,Y代理人からは,大した反応もなく,正にカエルの面に〇〇で「さすがヤメ検弁護士の民事訴訟か」と感心したところです。
結局,地裁でも高裁でもY代理人の的外れの訴訟対応があったが故に,和解提案としても「Y代理人が受け取っていた500万円」としておけば良かったのですが,ついつい優しさが出て半分の250万円となってしまいました。
本件全体を纏めますと,不動産会社AとYに破産決定・免責があり,Xは設立当初から通帳と印鑑もYに預けてあった事案ですから,仮にYと代理人が,1300万円の流用を裁判所に正しく報告していれば,場合によってYは,完全に免責されていた事案とも考えられるだけでなく,裁判前も地裁でも和解提案がありながら,和解を拒否したまま,Yに1300万円の支払いを求めた裁判結果がでたことは,まさにYの代理人の弁護過誤でしょう。結論としての和解金250万円は,誰が支払っても仕方ない事案と思います。
不動産会社Aは,Y代理人に1000万円(管財費用500万円)を渡して,AとYの自己破産の申し立てをした事案と聞きます。破産申立代理人が費用500万円も受け取る事案なら,事前にXに通帳と印鑑を返還し,Xから残金が少ないなどと抗議を受け,事前にXとYの間でバトル(破産の予防注射)を繰り返しておけば,Yが本件裁判を提起され,和解金250万円を払うこともなかったと思われる事案です。この辺が,お勉強だけできたヤメ検弁護士の限界ですかね。
2019年04月08日
感情的答弁書から場外乱闘
事案の概要
「被相続人Aは、生前、長男次男から受けた暴行及び今度逢う時はお墓の前だ、などと言われたことから、自筆証書遺言で『私が没した後は、遺産相続はしない。すべての財産は内縁のYに差し上げる』と記載した遺言書をYに預けた。」
Aの死亡後、遺言の検認手続き直後XがYに遺留分減殺請求をしたので、Yは、民法893条で「被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、・・・遅滞なく・・排除を請求しなければならない。」とあることから、該当部分の遺言内容を引用し、推定相続人廃除審判申立書に、廃除を求める旨を記載し、1頁と3行で簡単な申立書を提出した。
Xの3名の代理人は、7頁の答弁書を提出し、その中で、様々な憶測事実を書くことはともかく、「なお、仮に、推定相続人の廃除に成功したとしても、被相続人には、被相続人の実兄・・がいるため、これらの者が全員相続放棄をしない限り、申立人の目論見どおりには展開しないことを、念のため、付記しておく。」とXが廃除されても、被相続人の兄弟がいるから、目論見通りにいかないよって、念のために付記する、と吹き出しそうな蛇足が付いていました。
第1順位の相続人が廃除されたら、いきなり第3順位の相続人が放棄をしなければ、目論見通りにいかないよと、念のため僕に教えたくなったのですね。しかし、これは後述のように、廃除された者に子がある場合、この子がAの代襲相続人となることを定めてある887条の存在を知らない、無知としか言いようのない、正に完成した蛇の絵に、余った時間で書いた蛇の足に外なりません。
如何にYの存在に腹が立つとしても、依頼者の代理人が、「念のため」といい条文解釈にもならない、いい加減な付記をしたのが、事務所案内で東京大学卒と紹介されているK弁護士です。お勉強のできた秀才弁護士は、実際の殴り合いの喧嘩などしていないでしょうから、文章での攻撃となると、常軌を逸しています。尤も、売られた喧嘩は必ず買う、実践もある僕は文章でも負けていませんから、勢い場外乱闘となります。
そこで、私は、ボス弁を知っていたので、892条(廃除)と887条(廃除と代襲相続人)の関係も理解できていないことは、K弁護士だけでなく、連名の答弁書を提出している3名が「弁護士としての品位を害する(懲戒理由)のでは」と心配して、答弁書の該当部分の陳述を留保させようと電話したものの、取りつく島はありませんでした。
とにかく、遺言書で廃除の意思が書かれている以上、「遅滞なく・・請求しなければならない。」(893条)とあるので、廃除申立をしたのですが、いきなりの感情的な答弁書から思わぬ場外乱闘となりました。
途中、X弁護士は「もう止めましょうよ。」と場外乱闘の停戦を呼びかけてきたのですが、相手が自分の間違いを陳謝しない以上、終戦とはなりません。予想通り、廃除申請は却下されましたが、ボス弁曰く、「つまらない事件」の顛末はどうなりますかね。もっと、丁寧に答弁して、最初から和解提案でもすれば、よかったのにね。廃除が認められても、代襲相続となることを知っている弁護士なら、常識的には話し合いを拒否できませんから。
「被相続人Aは、生前、長男次男から受けた暴行及び今度逢う時はお墓の前だ、などと言われたことから、自筆証書遺言で『私が没した後は、遺産相続はしない。すべての財産は内縁のYに差し上げる』と記載した遺言書をYに預けた。」
Aの死亡後、遺言の検認手続き直後XがYに遺留分減殺請求をしたので、Yは、民法893条で「被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、・・・遅滞なく・・排除を請求しなければならない。」とあることから、該当部分の遺言内容を引用し、推定相続人廃除審判申立書に、廃除を求める旨を記載し、1頁と3行で簡単な申立書を提出した。
Xの3名の代理人は、7頁の答弁書を提出し、その中で、様々な憶測事実を書くことはともかく、「なお、仮に、推定相続人の廃除に成功したとしても、被相続人には、被相続人の実兄・・がいるため、これらの者が全員相続放棄をしない限り、申立人の目論見どおりには展開しないことを、念のため、付記しておく。」とXが廃除されても、被相続人の兄弟がいるから、目論見通りにいかないよって、念のために付記する、と吹き出しそうな蛇足が付いていました。
第1順位の相続人が廃除されたら、いきなり第3順位の相続人が放棄をしなければ、目論見通りにいかないよと、念のため僕に教えたくなったのですね。しかし、これは後述のように、廃除された者に子がある場合、この子がAの代襲相続人となることを定めてある887条の存在を知らない、無知としか言いようのない、正に完成した蛇の絵に、余った時間で書いた蛇の足に外なりません。
如何にYの存在に腹が立つとしても、依頼者の代理人が、「念のため」といい条文解釈にもならない、いい加減な付記をしたのが、事務所案内で東京大学卒と紹介されているK弁護士です。お勉強のできた秀才弁護士は、実際の殴り合いの喧嘩などしていないでしょうから、文章での攻撃となると、常軌を逸しています。尤も、売られた喧嘩は必ず買う、実践もある僕は文章でも負けていませんから、勢い場外乱闘となります。
そこで、私は、ボス弁を知っていたので、892条(廃除)と887条(廃除と代襲相続人)の関係も理解できていないことは、K弁護士だけでなく、連名の答弁書を提出している3名が「弁護士としての品位を害する(懲戒理由)のでは」と心配して、答弁書の該当部分の陳述を留保させようと電話したものの、取りつく島はありませんでした。
とにかく、遺言書で廃除の意思が書かれている以上、「遅滞なく・・請求しなければならない。」(893条)とあるので、廃除申立をしたのですが、いきなりの感情的な答弁書から思わぬ場外乱闘となりました。
途中、X弁護士は「もう止めましょうよ。」と場外乱闘の停戦を呼びかけてきたのですが、相手が自分の間違いを陳謝しない以上、終戦とはなりません。予想通り、廃除申請は却下されましたが、ボス弁曰く、「つまらない事件」の顛末はどうなりますかね。もっと、丁寧に答弁して、最初から和解提案でもすれば、よかったのにね。廃除が認められても、代襲相続となることを知っている弁護士なら、常識的には話し合いを拒否できませんから。
2019年04月07日
お金を拝む拝金教
カルロスゴーンが、4度目の再逮捕となりました。ゴーンは、フランス政府の意をくむルノーの代表として日産の権力を握り、やったことは、従業員2000人の村山工場を閉鎖し、フランスに生産工場を作るなど、日本が恰もフランスの植民地であるかの如く振舞っただけでなく、日産の財産を私的に食い物にしていた実態が明らかとなりました。
ゴーンは、巨額の年俸だけでは足りず、ベルサイユの宮殿での結婚式(再婚)、妻、息子の会社に日産の資金を流し、年に数日しか使わない外国の別荘、50億円するクルザーなど、これでもかという程日産の財産を食い物にしていました。
しかも、この守銭奴は、さらなる金もうけを考えた挙句30億円の損失補填の為、38億円の日産の資金を流用しました。
フランスのトップエリートの強欲は、どこに原因があるのでしょうか。
どこかで書きましたが、平和に暮らしている猿の群れに、籠一杯食いきれないバナナを入れると、途端に喧嘩が始まりました。欲をかいて、食いきれないバナナを独り占めにしても、意味がないのですが、猿知恵では分からないのでしょう。
食べきれないバナナが不要なのはゴーンにもわかるでしょうね。お金を使いきれない程集めても腐りませんが、猿はお金を欲しがりません。
この構図から、猿とゴーン、お金とバナナの組み合わせは同じですから、ひょっとするとゴーンはサル知恵でお金を集めたのですね。
食欲も性欲も名誉欲もある人間は、欲の限界を知っているのですが、お金となると欲の限界はありません。お金さえあれば欲しいものは何でも手に入る、お金が絶対だと考え、お金に理性を狂わされたゴーンは、正に拝金教という宗教の信者ですね。
昔も今も、神様を信ずる人は、拝金教徒にならないと思うのですが、キリスト教の最高指導者教皇も財産という毒を食らって堕落した経過は、『宗教改革物語』(佐藤優 角川ソフィア文庫)で紹介されています。宗教がお金で堕落するのは、キリスト教に限ってはいませんが、この本は、読む価値があります。
絶対に正しい人間はいませんから、人間の理性が社会を正しく導くこともできず、地球から紛争は亡くなりません。そこで、人間の理性は、不十分なものと弁えれば、人は謙虚になれ、よりましな社会ができます。
しかし、神を信じない無神教、例えば、共産党もその出発点は、新約聖書の使徒言行録4章「持ち物を共有する」でしょ。然しながら、共産党(キリスト教民主党と同じか)の信者は、信ずる神はなくとも、人間の理性で平等な社会が作れると言いながら、拝金教徒のように4000万円の遺産分割で400万円の報酬をとる弁護士もいます。
結局、人間の理性は完ぺきではありませんから、他人からの批判を受け入れられる度量がなければ、堕落するしかありません。神を見た人はいないでしょうが、如何なる神でもいいのですが、神がいると考えれば、例えば、お天道様が見ているから悪いことはできない、と理性ではコントロールできない部分を補うことができるでしょう。10数年前に亡くなりましたが、依頼者の一億円近くのお金を殆ど報酬だと主張した、剛腕の左翼弁護士もいました。僕も25年前、被害に遭いました。毒も薬も成分は同じですが、僕のブログ、毒を吐きすぎですかね。
「持ち物を共有する」
32信じた人々の群れは心も思いも一つにし、一人として持ち物を自分のものだと言う者はなく、すべてを共有していた。33使徒たちは、大いなる力をもって主イエスの復活を証しし、皆、人々から非常に好意を持たれていた。34「信者の中には、一人も貧しい人がいなかった。土地を持っている人が皆、それを売っては代金を持ち寄り、35使徒たちの足もとに置き、その金は必要に応じて、おのおのに分配されたからである。
4月7日、15;13分未確認のまま、カルロスゴーンの4度目の逮捕について書きました。携帯電話・パスポート等を差し押さえられた妻も早晩逮捕されるだろうと考えていたところ、家に帰ると妻が国外逃亡したと報道されていました。
これまでの事件報道からすれば、常識的な弁護士なら、妻の逮捕は十分予測できるところです。妻は自分の判断で国外に逃亡し、夫が収監されている日本を後にすれば、生涯夫とは逢えないことも十分予想できます。だれか相談した人はいないのでしょうか、疑問がわきます。
ゴーンは、巨額の年俸だけでは足りず、ベルサイユの宮殿での結婚式(再婚)、妻、息子の会社に日産の資金を流し、年に数日しか使わない外国の別荘、50億円するクルザーなど、これでもかという程日産の財産を食い物にしていました。
しかも、この守銭奴は、さらなる金もうけを考えた挙句30億円の損失補填の為、38億円の日産の資金を流用しました。
フランスのトップエリートの強欲は、どこに原因があるのでしょうか。
どこかで書きましたが、平和に暮らしている猿の群れに、籠一杯食いきれないバナナを入れると、途端に喧嘩が始まりました。欲をかいて、食いきれないバナナを独り占めにしても、意味がないのですが、猿知恵では分からないのでしょう。
食べきれないバナナが不要なのはゴーンにもわかるでしょうね。お金を使いきれない程集めても腐りませんが、猿はお金を欲しがりません。
この構図から、猿とゴーン、お金とバナナの組み合わせは同じですから、ひょっとするとゴーンはサル知恵でお金を集めたのですね。
食欲も性欲も名誉欲もある人間は、欲の限界を知っているのですが、お金となると欲の限界はありません。お金さえあれば欲しいものは何でも手に入る、お金が絶対だと考え、お金に理性を狂わされたゴーンは、正に拝金教という宗教の信者ですね。
昔も今も、神様を信ずる人は、拝金教徒にならないと思うのですが、キリスト教の最高指導者教皇も財産という毒を食らって堕落した経過は、『宗教改革物語』(佐藤優 角川ソフィア文庫)で紹介されています。宗教がお金で堕落するのは、キリスト教に限ってはいませんが、この本は、読む価値があります。
絶対に正しい人間はいませんから、人間の理性が社会を正しく導くこともできず、地球から紛争は亡くなりません。そこで、人間の理性は、不十分なものと弁えれば、人は謙虚になれ、よりましな社会ができます。
しかし、神を信じない無神教、例えば、共産党もその出発点は、新約聖書の使徒言行録4章「持ち物を共有する」でしょ。然しながら、共産党(キリスト教民主党と同じか)の信者は、信ずる神はなくとも、人間の理性で平等な社会が作れると言いながら、拝金教徒のように4000万円の遺産分割で400万円の報酬をとる弁護士もいます。
結局、人間の理性は完ぺきではありませんから、他人からの批判を受け入れられる度量がなければ、堕落するしかありません。神を見た人はいないでしょうが、如何なる神でもいいのですが、神がいると考えれば、例えば、お天道様が見ているから悪いことはできない、と理性ではコントロールできない部分を補うことができるでしょう。10数年前に亡くなりましたが、依頼者の一億円近くのお金を殆ど報酬だと主張した、剛腕の左翼弁護士もいました。僕も25年前、被害に遭いました。毒も薬も成分は同じですが、僕のブログ、毒を吐きすぎですかね。
「持ち物を共有する」
32信じた人々の群れは心も思いも一つにし、一人として持ち物を自分のものだと言う者はなく、すべてを共有していた。33使徒たちは、大いなる力をもって主イエスの復活を証しし、皆、人々から非常に好意を持たれていた。34「信者の中には、一人も貧しい人がいなかった。土地を持っている人が皆、それを売っては代金を持ち寄り、35使徒たちの足もとに置き、その金は必要に応じて、おのおのに分配されたからである。
4月7日、15;13分未確認のまま、カルロスゴーンの4度目の逮捕について書きました。携帯電話・パスポート等を差し押さえられた妻も早晩逮捕されるだろうと考えていたところ、家に帰ると妻が国外逃亡したと報道されていました。
これまでの事件報道からすれば、常識的な弁護士なら、妻の逮捕は十分予測できるところです。妻は自分の判断で国外に逃亡し、夫が収監されている日本を後にすれば、生涯夫とは逢えないことも十分予想できます。だれか相談した人はいないのでしょうか、疑問がわきます。
2019年03月29日
世界の統計から
2019年版『世界の統計』です。2017年の各国の人口(千人)、と前2016年の国内総生産(100万米ドル)を併記すると、日本の人口126,706、国内総生産4,947,359、アメリカ合衆国324,459、18,624,475、中国1,409,517、11,218,281、韓国50,982、1,411,246北朝鮮25,491、データなし、台湾23,626、529,910です。
日本を100として、生産力(国力と考え)、アメリカは376%、韓国28.5%、中国227%となります。
また2016年1人当たり国内総生産(名目GDP 米ドル表示)日本38,946、アメリカ57,808、韓国27,785、中国7,993、台湾22,540で大まかな労働生産性が分かります。
そこで、日本を100として各国の比較をすると、アメリカ148%、韓国71%、中国20.5%、台湾58%、大雑把に各国の生活水準としてアメリカ人は、日本人の1.5倍、韓国7割、中国2割、台湾6割となるのですが、拡大する格差社会で貧富の差を考えると、平均的アメリカ人と日本人は同様の生活水準でしょうか。
ところで、アメリカでは日本より被疑者に対し容易に保釈が認められるようですが、アメリカの刑事保釈保証金が平均5万ドルで所得の低い被疑者は、保証協会の様な所に5000ドル納入し、これが利息に充当されるようです。また、この保釈がビジネスとして成立し業界団体が議会などでロビイ活動しています。生活水準とは違った観点ですが、アメリカは住み難そうです。
話が戻りますが、この様なデータから、人口が韓国の半分しかない北朝鮮が国際政治で異彩を放つ一方、日本の28%の国力の韓国が日本に不遜な態度を取り続けられるのは、如何なる理由なのでしょうか。朝鮮半島はエライ半島です。
20年前の日本は、世界の鉱工業生産高の18%を占めていたのですが、最近は3分の1の6%に下落しているとの報道は、経済学者の森本卓郎さんの話でした。
中国の海底資源調査、尖閣列島、竹島問題など、全てが国力の問題とも考えられますが、国民の政治的無関心を喚起するのは、逆にナショナリズムの強化となり、不穏な空気が充満しそうですね。
最近の女子ゴルフで、韓国勢の不振を喜び、大相撲でも強すぎる白鵬に対し新大関貴景勝が誕生し、少し安心する程度がよろしいのでしょうね。新元号をお祝いし、日本語を話し、日本食を食べて同朋意識を持つ程度が安心できますか。それにしても韓国には腹が立ちます。
日本を100として、生産力(国力と考え)、アメリカは376%、韓国28.5%、中国227%となります。
また2016年1人当たり国内総生産(名目GDP 米ドル表示)日本38,946、アメリカ57,808、韓国27,785、中国7,993、台湾22,540で大まかな労働生産性が分かります。
そこで、日本を100として各国の比較をすると、アメリカ148%、韓国71%、中国20.5%、台湾58%、大雑把に各国の生活水準としてアメリカ人は、日本人の1.5倍、韓国7割、中国2割、台湾6割となるのですが、拡大する格差社会で貧富の差を考えると、平均的アメリカ人と日本人は同様の生活水準でしょうか。
ところで、アメリカでは日本より被疑者に対し容易に保釈が認められるようですが、アメリカの刑事保釈保証金が平均5万ドルで所得の低い被疑者は、保証協会の様な所に5000ドル納入し、これが利息に充当されるようです。また、この保釈がビジネスとして成立し業界団体が議会などでロビイ活動しています。生活水準とは違った観点ですが、アメリカは住み難そうです。
話が戻りますが、この様なデータから、人口が韓国の半分しかない北朝鮮が国際政治で異彩を放つ一方、日本の28%の国力の韓国が日本に不遜な態度を取り続けられるのは、如何なる理由なのでしょうか。朝鮮半島はエライ半島です。
20年前の日本は、世界の鉱工業生産高の18%を占めていたのですが、最近は3分の1の6%に下落しているとの報道は、経済学者の森本卓郎さんの話でした。
中国の海底資源調査、尖閣列島、竹島問題など、全てが国力の問題とも考えられますが、国民の政治的無関心を喚起するのは、逆にナショナリズムの強化となり、不穏な空気が充満しそうですね。
最近の女子ゴルフで、韓国勢の不振を喜び、大相撲でも強すぎる白鵬に対し新大関貴景勝が誕生し、少し安心する程度がよろしいのでしょうね。新元号をお祝いし、日本語を話し、日本食を食べて同朋意識を持つ程度が安心できますか。それにしても韓国には腹が立ちます。
2019年01月30日
法律と論理
最近東京地裁で、本来従業員の横領事案を、部品の納品先と転売先など三者の共同不法行為などと構成した事件がありました。契約法で行くべきところ、いきなり不法行為です。思い出したのが、2010年08月06日のブログでした。若干編集し再掲します。
佐藤優氏が連載中の「知の技法 出世の作法」で『文章の読解力を飛躍的に向上させる手法』が書いてありました。
筆者は、読者から『勉強してもそれが知識として定着しない。』との相談に対し「勉強の仕方に問題があり・・日本語の読解が正確にできない、」「この問題を克服するためには、高校レベルの現代文を別の角度から勉強し直すこと」と解説し、大学受験参考書「出口汪『NEW出口現代文講義の実況中継@・A・B』(語学春秋社)」を紹介しています。
出口氏は、この参考書の中(孫引)で『現代文というのは、君たちの論理的思考能力を問う教科です。・・入試問題にはいろんな教科がありますけど、所詮・・論理と知識ですね。』『現代文で必要なのは、9割が論理的思考能力です。』要するに佐藤氏も「論理を無視した知識はすぐに記憶から消える。」と解説するのです。
受験生時代「理解できないものは、絶対記憶できない。」と考え、教科書が真っ黒になるほど線を引き学者の「論理」を「解読」しました。本が汚くなり、3冊買い換えた憲法の教科書もあります。
また、佐藤氏は「論理を読み解く意味で数学と現代文は近い」と解説しており、正に数学と現代文が「論理」で読み解くという切り口から見ると親和性が高くなるのですね。
弁護士になって、正に法律の文章は「論理的」でなければならないので、法律家には文化系人間より、理科系の人間が向いていると実感しています。
そこで、弁護士を始めて30年という先輩弁護士(横浜弁護士会)の文章を題材に少し「論理」を解説します。
この事件は、遺産分割調停のお話です。母親が入院先で亡くなり、一人が3日前に作成された遺言書で遺産の独り占めをしたらしいのです。
「怒った?」外の姉妹が横浜の弁護士に依頼して、遺言があることを前提として「遺留分減殺請求の調停」を申し立て後、(申立人の有利となる遺言の無効を争う趣旨で)入院していた病院の院長宛診療記録などを提出しろ、と顧問先の病院に照会してきて、本件が「発覚」しました。
「3、照会を必要とする理由」
「被相続人をAとする相続で、相手方が遺言者を被相続人とする遺言により遺産を単独で取得した可能性が強まったため、申立人らは千葉家庭裁判所に遺留分減殺の調停を申立て、第1回目の調停が本年7月〇日に行われた。その調停の席で相手方は被相続人を遺言者とする公正証書遺言を提出したため、申立人は初めてその場で公正証書遺言を読み、その内容の異常さと遺言作成が本照会先の病院の病室で遺言者の死の3日前に作成されたことを知り、当該公正証書遺言の有効性について強い疑問が生じた。当該公正証書遺言が無効なら、遺留分減殺の調停は成立せず、調停の続行は遺言書の有効を前提とすることとなった。そこで公正証書遺言嘱託当時の被相続人Aの病状を知る必要性が生じたために、本照会申出を行った次第である。」
「解読」が大変ですが、要するに、本来であれば、申立人は、相手方が公正証書遺言で遺産を独り占めにしたから、申立人の有利に調停を運ぶため、公正証書遺言が無効であるということを証明するために医師のカルテなどを取り寄せるなら、ご尤もですが・・そうではないんです。
通常は、遺産分割調停を求める申立人が@「法定相続分に基づいて遺産分割を求める。」というと相手方は、A自分が有利となる公正証書遺言などを提出し、仮にこれが有効であると、さらに申立人がB遺留分(親とか子どもの相続分は仮に遺言があってもその2分の1の相続分が遺留分として法律で保証されている)減殺請求をおこなうというのが「論理」です。
ところが、何を考えたか横浜の先生、先に遺留分減殺請求を申し立て、相手方が公正証書遺言を提出したので、そこで申立人が有利となるため遺言の無効を主張するため病院にカルテなどの提出を求めたはずなのですが、・・・しかし、3、照会を必要とする理由に書いてある通り「当該公正証書遺言が無効なら、遺留分減殺の調停は成立せず、調停の続行は遺言書の有効を前提とすることとなった。」というのです。
すなわち、頭がグラグラしますが、遺言が無効となり申立人が有利となるなら、自ら申し立てた遺留分減殺請求調停が成り立たず、逆に遺言が有効となって、申立人らが不利となるなら調停が続行できると言うのです。足元の梯子をのこぎりで切っているみたいです。
結局、自ら申し立てた調停を続行するためには、自ら不利益となる遺言の有効を証明することとなるためカルテの提出を求めているのです。訳が分かりませんね。
30年以上何らの問題なく、弁護士家業を継続してきたべテラン弁護士が「非論理的」法律構成を行いつつ病院にカルテを提出しろといって僅か240円の切手を貼った封筒を同封してきたので、顧問先の病院の院長先生、私に向かい「先生!弁護士会ってのは、どうなってるんだ」と連絡をよこしたのです。
そこで僕は、院長先生に対し『先生、先生の品格を欠くような言い分は、僕に任せてください!』と電話をして、ブログを書きました。
相続に事件では、被相続人の死亡で相続が開始、@原則は法定相続分に基づいて分割する、A例外として遺言があるので、これにより遺産を分割する、これで不利益を受けるものは遺言が無効と争う、無効なら@の原則に戻り、B遺言が有効なとき、遺留分減殺請求をする。
横浜のセンセイ何を間違えたかというと「遺言があるらしい」との考え、そこからA遺言の有効無効を考えずにいきなりBを提起したことで頭がグラグラしたんでしょうね。
仮に遺言があったとしても@から行くのが相続の「論理」であり、「法定相続分の請求には遺留分減殺請求も含まれる。」という常識(大は小を兼ねる)を知らなかったのでしょう。
佐藤優氏が連載中の「知の技法 出世の作法」で『文章の読解力を飛躍的に向上させる手法』が書いてありました。
筆者は、読者から『勉強してもそれが知識として定着しない。』との相談に対し「勉強の仕方に問題があり・・日本語の読解が正確にできない、」「この問題を克服するためには、高校レベルの現代文を別の角度から勉強し直すこと」と解説し、大学受験参考書「出口汪『NEW出口現代文講義の実況中継@・A・B』(語学春秋社)」を紹介しています。
出口氏は、この参考書の中(孫引)で『現代文というのは、君たちの論理的思考能力を問う教科です。・・入試問題にはいろんな教科がありますけど、所詮・・論理と知識ですね。』『現代文で必要なのは、9割が論理的思考能力です。』要するに佐藤氏も「論理を無視した知識はすぐに記憶から消える。」と解説するのです。
受験生時代「理解できないものは、絶対記憶できない。」と考え、教科書が真っ黒になるほど線を引き学者の「論理」を「解読」しました。本が汚くなり、3冊買い換えた憲法の教科書もあります。
また、佐藤氏は「論理を読み解く意味で数学と現代文は近い」と解説しており、正に数学と現代文が「論理」で読み解くという切り口から見ると親和性が高くなるのですね。
弁護士になって、正に法律の文章は「論理的」でなければならないので、法律家には文化系人間より、理科系の人間が向いていると実感しています。
そこで、弁護士を始めて30年という先輩弁護士(横浜弁護士会)の文章を題材に少し「論理」を解説します。
この事件は、遺産分割調停のお話です。母親が入院先で亡くなり、一人が3日前に作成された遺言書で遺産の独り占めをしたらしいのです。
「怒った?」外の姉妹が横浜の弁護士に依頼して、遺言があることを前提として「遺留分減殺請求の調停」を申し立て後、(申立人の有利となる遺言の無効を争う趣旨で)入院していた病院の院長宛診療記録などを提出しろ、と顧問先の病院に照会してきて、本件が「発覚」しました。
「3、照会を必要とする理由」
「被相続人をAとする相続で、相手方が遺言者を被相続人とする遺言により遺産を単独で取得した可能性が強まったため、申立人らは千葉家庭裁判所に遺留分減殺の調停を申立て、第1回目の調停が本年7月〇日に行われた。その調停の席で相手方は被相続人を遺言者とする公正証書遺言を提出したため、申立人は初めてその場で公正証書遺言を読み、その内容の異常さと遺言作成が本照会先の病院の病室で遺言者の死の3日前に作成されたことを知り、当該公正証書遺言の有効性について強い疑問が生じた。当該公正証書遺言が無効なら、遺留分減殺の調停は成立せず、調停の続行は遺言書の有効を前提とすることとなった。そこで公正証書遺言嘱託当時の被相続人Aの病状を知る必要性が生じたために、本照会申出を行った次第である。」
「解読」が大変ですが、要するに、本来であれば、申立人は、相手方が公正証書遺言で遺産を独り占めにしたから、申立人の有利に調停を運ぶため、公正証書遺言が無効であるということを証明するために医師のカルテなどを取り寄せるなら、ご尤もですが・・そうではないんです。
通常は、遺産分割調停を求める申立人が@「法定相続分に基づいて遺産分割を求める。」というと相手方は、A自分が有利となる公正証書遺言などを提出し、仮にこれが有効であると、さらに申立人がB遺留分(親とか子どもの相続分は仮に遺言があってもその2分の1の相続分が遺留分として法律で保証されている)減殺請求をおこなうというのが「論理」です。
ところが、何を考えたか横浜の先生、先に遺留分減殺請求を申し立て、相手方が公正証書遺言を提出したので、そこで申立人が有利となるため遺言の無効を主張するため病院にカルテなどの提出を求めたはずなのですが、・・・しかし、3、照会を必要とする理由に書いてある通り「当該公正証書遺言が無効なら、遺留分減殺の調停は成立せず、調停の続行は遺言書の有効を前提とすることとなった。」というのです。
すなわち、頭がグラグラしますが、遺言が無効となり申立人が有利となるなら、自ら申し立てた遺留分減殺請求調停が成り立たず、逆に遺言が有効となって、申立人らが不利となるなら調停が続行できると言うのです。足元の梯子をのこぎりで切っているみたいです。
結局、自ら申し立てた調停を続行するためには、自ら不利益となる遺言の有効を証明することとなるためカルテの提出を求めているのです。訳が分かりませんね。
30年以上何らの問題なく、弁護士家業を継続してきたべテラン弁護士が「非論理的」法律構成を行いつつ病院にカルテを提出しろといって僅か240円の切手を貼った封筒を同封してきたので、顧問先の病院の院長先生、私に向かい「先生!弁護士会ってのは、どうなってるんだ」と連絡をよこしたのです。
そこで僕は、院長先生に対し『先生、先生の品格を欠くような言い分は、僕に任せてください!』と電話をして、ブログを書きました。
相続に事件では、被相続人の死亡で相続が開始、@原則は法定相続分に基づいて分割する、A例外として遺言があるので、これにより遺産を分割する、これで不利益を受けるものは遺言が無効と争う、無効なら@の原則に戻り、B遺言が有効なとき、遺留分減殺請求をする。
横浜のセンセイ何を間違えたかというと「遺言があるらしい」との考え、そこからA遺言の有効無効を考えずにいきなりBを提起したことで頭がグラグラしたんでしょうね。
仮に遺言があったとしても@から行くのが相続の「論理」であり、「法定相続分の請求には遺留分減殺請求も含まれる。」という常識(大は小を兼ねる)を知らなかったのでしょう。
2019年01月17日
おもしろ歴史
本日の報道で、天皇即位の儀式の概要が決まったようです。憲法上の国事行為として執り行うようですが、秋篠宮殿下のご意見など考慮しているのでしょうか。天皇の権威でわが国が纏まっているなら、この権威を損なわないような形で内外に新天皇の即位式を示してほしいところです。
国の権威が損なわれると、群雄割拠の戦国時代となることは、古今東西一緒です。高校の世界史の参考書を見ますと、紀元前5世紀、中国語では春秋時代から戦国時代への時代が進展しました。
何故だろうと考えますと、周王室の権威があったときは、各地の豪族も周王室の錦の御旗で戦っていたのですが、王室の権威がなくなってくると、戦国時代になったようです。
わが国でも室町幕府の権威がなくなると、戦国時代に突入し、織田信長から豊臣秀吉、徳川家康と天下人が交代して、250年の平和が続きました。
神君徳川家康は、江戸開発するために、当時東京湾に注いでいた利根川を銚子に流れるようにした、それ以来300年東京の都市開発が続いているとブログで書いた気もするのです。
利根川の話は、テレビでもドラマ化されたみたいですが、実際の家康は神君と言えるほどの能力のある偉人ではなかったようです。
秦の始皇帝は細かい決裁書まで目を通し、若くして亡くなるまでに広大な国土を支配者した歴史上もっとも優秀な独裁者でした。そして権力者は最後には不老不死を願うようになるのですが、始皇帝はどうやら水銀中毒で若死にしたようです。水銀な赤くなったり、黒くなったり様々な化学変化をしても、最後には、また元の水銀としての性質を持つ、まさに不老不死の金属と考えられ、始皇帝はこの有害な水銀化合物を摂取して死亡したからです。
一代で巨大な国家を作るほどの偉大な人物は、権力を一人で支配し、側近の知恵など不要だったのです。独裁者始皇帝が死んでも側近は育っていませんから、一代で秦は、滅んでしまいました。
家康はと言うと、どうも神君と言えるほどの器量はなかったようです。優れた合議制の側近が権力を支え、徳川の250年の平和が維持されたみたいです。ですから、利根川を銚子に流すなどと言う高度な土木技術を家康が持っていたとは考えられず、側近に優れた技術者を配置していたと考えるほうが合理的です。家康は信玄だけでなく信長にも秀吉にも頭が上がらず、戦も連戦連敗でしたが、最後に秀才三成が、知識だけでは各国武将を纏めることが出来なかった反射的効果で家康に天下が牡丹餅のように転がり込んできたのです。最後は、天ぷらを食いすぎて亡くなったようですね。しかも徳川幕府の大奥では鉛化合物の白粉で化粧をした乳母らに幼い将軍家のお世継ぎは授乳されていたので、征夷代将軍は、吉宗のように直系外でなければ、鉛中毒に侵されていたと言う事です。勿論側近が実際の権力を振るっていたのです。
してみると、会社の社長もワンマンの凄腕社長が作った会社は、忠実な側近を育てておかないと二代目三代目で必ず、倒産です。魏の曹操も優秀でしたでしょうが、最後は軍師であった司馬氏に天下を奪われてしまいました。
権力を持たない我々は、実に気楽なものですね。
国の権威が損なわれると、群雄割拠の戦国時代となることは、古今東西一緒です。高校の世界史の参考書を見ますと、紀元前5世紀、中国語では春秋時代から戦国時代への時代が進展しました。
何故だろうと考えますと、周王室の権威があったときは、各地の豪族も周王室の錦の御旗で戦っていたのですが、王室の権威がなくなってくると、戦国時代になったようです。
わが国でも室町幕府の権威がなくなると、戦国時代に突入し、織田信長から豊臣秀吉、徳川家康と天下人が交代して、250年の平和が続きました。
神君徳川家康は、江戸開発するために、当時東京湾に注いでいた利根川を銚子に流れるようにした、それ以来300年東京の都市開発が続いているとブログで書いた気もするのです。
利根川の話は、テレビでもドラマ化されたみたいですが、実際の家康は神君と言えるほどの能力のある偉人ではなかったようです。
秦の始皇帝は細かい決裁書まで目を通し、若くして亡くなるまでに広大な国土を支配者した歴史上もっとも優秀な独裁者でした。そして権力者は最後には不老不死を願うようになるのですが、始皇帝はどうやら水銀中毒で若死にしたようです。水銀な赤くなったり、黒くなったり様々な化学変化をしても、最後には、また元の水銀としての性質を持つ、まさに不老不死の金属と考えられ、始皇帝はこの有害な水銀化合物を摂取して死亡したからです。
一代で巨大な国家を作るほどの偉大な人物は、権力を一人で支配し、側近の知恵など不要だったのです。独裁者始皇帝が死んでも側近は育っていませんから、一代で秦は、滅んでしまいました。
家康はと言うと、どうも神君と言えるほどの器量はなかったようです。優れた合議制の側近が権力を支え、徳川の250年の平和が維持されたみたいです。ですから、利根川を銚子に流すなどと言う高度な土木技術を家康が持っていたとは考えられず、側近に優れた技術者を配置していたと考えるほうが合理的です。家康は信玄だけでなく信長にも秀吉にも頭が上がらず、戦も連戦連敗でしたが、最後に秀才三成が、知識だけでは各国武将を纏めることが出来なかった反射的効果で家康に天下が牡丹餅のように転がり込んできたのです。最後は、天ぷらを食いすぎて亡くなったようですね。しかも徳川幕府の大奥では鉛化合物の白粉で化粧をした乳母らに幼い将軍家のお世継ぎは授乳されていたので、征夷代将軍は、吉宗のように直系外でなければ、鉛中毒に侵されていたと言う事です。勿論側近が実際の権力を振るっていたのです。
してみると、会社の社長もワンマンの凄腕社長が作った会社は、忠実な側近を育てておかないと二代目三代目で必ず、倒産です。魏の曹操も優秀でしたでしょうが、最後は軍師であった司馬氏に天下を奪われてしまいました。
権力を持たない我々は、実に気楽なものですね。
2019年01月15日
2019年年頭所感
大変長らくご無沙汰しております。ひょっとしてやすかね具合が悪いのではないかなどと「ご期待」をした方もないではないでしょうが、残念でした。暮の23日は、カレドニアンで生涯二度とはないであろうと思われる6バーディもとっており、体調も万全です。最後の18番も七つ目を狙い、池ポチャでトリプルボギーを叩き、インは39回でした。
ところで、2019年はどんな年になるのでしょうかね。TV・ラジオなどで仕入れた暮から正月にかけての話です。
外交とすれば、トランプ大統領が北朝鮮と会談し、韓国は日本に対し、三菱に対する戦後賠償・レーダー照射・慰安婦問題などかなり強気ですし、中国は貿易問題でアメリカに攻め込まれ、若干弱気とはいえ、とても心を許せる相手ではありません。また、ロシアとも北方領土問題を絡めての平和条約交渉が進展しそうな雰囲気です。
暮のBS101「クールジャパン」に出演していた外人さんが「日本の10年先はダメ」と評価していました。私も同感で、今の若い人は大変な苦労をする割には、賃金も安く、結婚して次の労働者を「再生産」することも困難な状況です。
一方企業の内部留保は、経済評論家の森本卓郎さんによれば、統計の数字をきちんと援用して年々増加していると説明していました。しかし格差解消は大変な問題で、資本主義の根本から説き起こす必要があるようです。
一方、高学歴ニートの問題では林修さんが、彼らのデタラメな生き方を正確に分析していました。有名大学である明治大学に2浪して入ったものの、就職先がないなどとボヤいていたニートの対し、「2浪は、契約社会では受け入れられない。誰も納期を守れない人とは契約しない。」と言う趣旨の話をしていました。また、日本では公正平等などと負われているが、これは「自分の子供はさておいて」と言う事が前提である。とか、「自分の意見が通らないところでは、働かない。」などと勝手なことを言っていた有名大学での阿保には、「そういうのはフリー・ライダー(社会のただ乗り)である」と非難していました。今自分の生活している社会基盤、全て勤労者などの税金などで整備されているのだ、働きもしないで、税金も払う能力のないやる気のない高学歴ニートは、「生きる資格もない。」と言うのは、林さんでなく、この僕です。
最後に、感心するのは、フィリピンの大統領の「実行力」です。覚醒剤犯人は裁判もなく処刑し、刑務所は囚人であふれ、食事も飯に何かグリーンカレーのような者を(ぶっ)掛けた極めて粗末なものですが、100円払えば、立派な食事の外、囚人の雑魚寝の中で一年1万円を払えば、ベットが支給されるという内容で、世界の「人権活動家」から言わせれば、とんでもない扱いでしょうが、悪いことをして囚人となり、ただ飯を食らっている連中の扱いはそれでも十分でしょう。
自論では、囚人にかかる年間費用は、千万円を超えるでしょう。護衛付きの三食昼寝付きですからね。矯正管区の統計などないでしょうかね。
中国では、先日覚醒剤で逮捕された被告人に、判決を変更して死刑を言い渡したそうです。中国のIT産業のトップを逮捕した報復と考えられているようです。
今年は、「負けのサイン」と言われる人の悪口は極力言わないようにしようと考えています。ただ事実に基づく批判無くしては、社会進歩もありませんから、社会的地位のある高給取りなどに対し、事実に基づく批判は頑張ります。
次回は、宗教問題などを手短に書きます。
ところで、2019年はどんな年になるのでしょうかね。TV・ラジオなどで仕入れた暮から正月にかけての話です。
外交とすれば、トランプ大統領が北朝鮮と会談し、韓国は日本に対し、三菱に対する戦後賠償・レーダー照射・慰安婦問題などかなり強気ですし、中国は貿易問題でアメリカに攻め込まれ、若干弱気とはいえ、とても心を許せる相手ではありません。また、ロシアとも北方領土問題を絡めての平和条約交渉が進展しそうな雰囲気です。
暮のBS101「クールジャパン」に出演していた外人さんが「日本の10年先はダメ」と評価していました。私も同感で、今の若い人は大変な苦労をする割には、賃金も安く、結婚して次の労働者を「再生産」することも困難な状況です。
一方企業の内部留保は、経済評論家の森本卓郎さんによれば、統計の数字をきちんと援用して年々増加していると説明していました。しかし格差解消は大変な問題で、資本主義の根本から説き起こす必要があるようです。
一方、高学歴ニートの問題では林修さんが、彼らのデタラメな生き方を正確に分析していました。有名大学である明治大学に2浪して入ったものの、就職先がないなどとボヤいていたニートの対し、「2浪は、契約社会では受け入れられない。誰も納期を守れない人とは契約しない。」と言う趣旨の話をしていました。また、日本では公正平等などと負われているが、これは「自分の子供はさておいて」と言う事が前提である。とか、「自分の意見が通らないところでは、働かない。」などと勝手なことを言っていた有名大学での阿保には、「そういうのはフリー・ライダー(社会のただ乗り)である」と非難していました。今自分の生活している社会基盤、全て勤労者などの税金などで整備されているのだ、働きもしないで、税金も払う能力のないやる気のない高学歴ニートは、「生きる資格もない。」と言うのは、林さんでなく、この僕です。
最後に、感心するのは、フィリピンの大統領の「実行力」です。覚醒剤犯人は裁判もなく処刑し、刑務所は囚人であふれ、食事も飯に何かグリーンカレーのような者を(ぶっ)掛けた極めて粗末なものですが、100円払えば、立派な食事の外、囚人の雑魚寝の中で一年1万円を払えば、ベットが支給されるという内容で、世界の「人権活動家」から言わせれば、とんでもない扱いでしょうが、悪いことをして囚人となり、ただ飯を食らっている連中の扱いはそれでも十分でしょう。
自論では、囚人にかかる年間費用は、千万円を超えるでしょう。護衛付きの三食昼寝付きですからね。矯正管区の統計などないでしょうかね。
中国では、先日覚醒剤で逮捕された被告人に、判決を変更して死刑を言い渡したそうです。中国のIT産業のトップを逮捕した報復と考えられているようです。
今年は、「負けのサイン」と言われる人の悪口は極力言わないようにしようと考えています。ただ事実に基づく批判無くしては、社会進歩もありませんから、社会的地位のある高給取りなどに対し、事実に基づく批判は頑張ります。
次回は、宗教問題などを手短に書きます。
2018年11月26日
餌食にされた日産
国際問題となっている、ゴーンの逮捕ですが、日産の村山工場などを閉鎖し、2千人の従業員を解雇(平均400万円として80億円)して、新たにフランスでの日産車の製造を始めるなど、日産はフランス政府の支援を受けたルノーによって、食い物にされている実態が暴露されています。ベルギーとの国境近くに建設中のルノーの工場では、日産の技術力を使いフランス人の雇用で日産車を生産するようです。
今日の報道によりますと、技術部門で日産とルノー「共同開発」も企んでいたようですが、元日産の技術者の話ですと、何も学ぶべき技術のないルノーと一緒に仕事をするのが嫌で退職したそうです。僕も外車は何台も乗りましたが、ルノーや・シトロエンなどのフランス製の車だけは安心して走れません。いつ故障するか分からないからです。
ところで、わが国政府は、単なるサービス業で、パイロットを始め高額賃金の支払いから経営破綻した日本航空に対しては、国の支援をしておきながら、日産には何らの支援をしませんでした。
ルノーは日産の株式43%を持っていると報道され、一方フランス政府はルノーの株15%持っているとの報道もされました。大した技術力もなく、日本のユーザーにも人気のなかったルノーが2兆円の赤字を抱えていた日産と業務提携して、日産の経営権を奪取できた背景には、フランス政府がルノーに株式の外、相当の金融支援があったと思われます。
フランスの大学をトップで卒業し、フランスの国策会社ルノーから日産に派遣され、日本人にはできない強引なリストラで日産の赤字を解消したゴーンは特別背任(80億円は2千人の首切りと同額)と言うべき私利私欲で逮捕されたのですが、ゴーンの背後にはフランス政府が控えています。
結局、帝国主義がしのぎを削る現代においても、フランスが100年以上続けてきた植民地からの略奪政策に基本的変更はないのです。日本政府が、JALを救済しても日産には拱手傍観してきたことで、今の日産の危機があると思います。JALなんか特に守るべき技術などないですからね。それが証拠に飛行機など酒気帯び運転で十分できてきたのですからね。
今後、日産の経営陣は、長期間無配を継続することで、フランス帝国主義と対決する中で、日本政府がJALを救済したように、政府の援助を受ける必要があると思います。
場合によっては、トヨタの子会社でもいいのでは、ダイハツもあるし、三菱も含め、いかかでしょうか。日野もいすゞもね。
JALでは100万円ほど株で損をしたのですが、今度は日産の株でも買って株主総会の委任状を提出してフランス帝国主義と戦いますか。
2018年11月08日
弁護士バッチの権威が危ない
久しぶりに無免許運転の国選事件で検察庁に記録閲覧に行きました。申請用紙に住所・弁護士名など必要事項を書き込み近くにいた若い美人の事務員に「お願します。」と渡すや、その女性事務員私に『ご本人ですか?』と質問してきました。
彼女「バッチがついているよ。」と言っても全く納得しないので、次に写真入りの身分証明書が必要なのか、このままでは、駆け出しのころ、大金を出して特注した18金のバッチが使えなくなりそうで、焦りました。何しろ、検察官に取り次いでもらわないことには仕事ができません。
これまでも鑑別所とか拘置所でも、携帯電話をロッカーに入れろ、などと疑いをかけられても、その度に弁護士の職責・倫理の原理原則を論じ、お役人と対決してきました。
個人的には、ハイハイ解かりました、と従えば楽ですがね、性分なのですね。どうも治りません。
ぎょっとして「弁護士バッチの意味を知っているの」と質問すると『ハイ、わかります」と言いますので、「じゃあ言ってみて」、『・・・』、『・・・・』と沈黙です。
やむなく、上司に向かって「ちゃんと指導しているの」と多少語気を強くすると、男性の上司『すみません。』を繰り返すのですが、若い事務官は、納得しないようです。その内年配の女性も「すみません。先月の採用なので」
そこで、若い検察事務官を外部の人間が指導することになったわけです。内部の上司が下手に指導するとパワハラなどと言われますので、今の世、上司の指導が難しいのです。
バッチの裏には登録番号があり、検察庁でも裁判所でもこれで本人確認ができるのですが、何十年もこの様な手続きは取られもせず、バッチだけで本人と認められていたのです。
最後に「あなた若くて美人だから、良い事務官になれるよ、頑張って」などとおべんちゃらを言って、事務所に戻りました。
事務所で今日の出来事を話すと『ご本人ですか』と質問されて『ハイそうです。』と言えばそれで済んだのではないですかと意見されました。そうですよね。若い事務官がそんなに深く考えてもいませんよね。
ひょっとして、若い事務官だったから絡んでしまったのかな。トホホ
彼女「バッチがついているよ。」と言っても全く納得しないので、次に写真入りの身分証明書が必要なのか、このままでは、駆け出しのころ、大金を出して特注した18金のバッチが使えなくなりそうで、焦りました。何しろ、検察官に取り次いでもらわないことには仕事ができません。
これまでも鑑別所とか拘置所でも、携帯電話をロッカーに入れろ、などと疑いをかけられても、その度に弁護士の職責・倫理の原理原則を論じ、お役人と対決してきました。
個人的には、ハイハイ解かりました、と従えば楽ですがね、性分なのですね。どうも治りません。
ぎょっとして「弁護士バッチの意味を知っているの」と質問すると『ハイ、わかります」と言いますので、「じゃあ言ってみて」、『・・・』、『・・・・』と沈黙です。
やむなく、上司に向かって「ちゃんと指導しているの」と多少語気を強くすると、男性の上司『すみません。』を繰り返すのですが、若い事務官は、納得しないようです。その内年配の女性も「すみません。先月の採用なので」
そこで、若い検察事務官を外部の人間が指導することになったわけです。内部の上司が下手に指導するとパワハラなどと言われますので、今の世、上司の指導が難しいのです。
バッチの裏には登録番号があり、検察庁でも裁判所でもこれで本人確認ができるのですが、何十年もこの様な手続きは取られもせず、バッチだけで本人と認められていたのです。
最後に「あなた若くて美人だから、良い事務官になれるよ、頑張って」などとおべんちゃらを言って、事務所に戻りました。
事務所で今日の出来事を話すと『ご本人ですか』と質問されて『ハイそうです。』と言えばそれで済んだのではないですかと意見されました。そうですよね。若い事務官がそんなに深く考えてもいませんよね。
ひょっとして、若い事務官だったから絡んでしまったのかな。トホホ
2018年11月05日
TVショップでのご注意
TVショップで、今はやりのカーナビを安いからと言って、2台買いました。
一台は、車を買い替えたので、判りませんが残っている奴が「フォーマット一杯」とメッセージが出たので、パソコンにつないでフォーマットを初期化しようとしたところ、メールアドレスを入れろ、などと出てきて、よく見ますと、1月1500円、3か月で7000円程度の使用料がかかるということです。これには参りました。
中国製は、怖いですね。結局安いからと言って飛びつくと、後で高い買い物となります。
アメリカでも、街中に設置した防犯カメラが中国製と言うことで問題となっていますが、防犯カメラのメンテンナンスの為、防犯カメラをネットで繋いでおきますと、アメリカの街の様子が中国で手に取るように判ってしまうということの様です。
中国では、街中に何万代もの防犯カメラを設置して、国民を監視しているのですから、中国に旅行して、あちこちで写真を撮ったりしまうと、帰りの空港で、スパイ容疑で逮捕されるかもしれません。ご注意ご注意!万一、行方不明になってしまっては取り返しがつきません。
一台は、車を買い替えたので、判りませんが残っている奴が「フォーマット一杯」とメッセージが出たので、パソコンにつないでフォーマットを初期化しようとしたところ、メールアドレスを入れろ、などと出てきて、よく見ますと、1月1500円、3か月で7000円程度の使用料がかかるということです。これには参りました。
中国製は、怖いですね。結局安いからと言って飛びつくと、後で高い買い物となります。
アメリカでも、街中に設置した防犯カメラが中国製と言うことで問題となっていますが、防犯カメラのメンテンナンスの為、防犯カメラをネットで繋いでおきますと、アメリカの街の様子が中国で手に取るように判ってしまうということの様です。
中国では、街中に何万代もの防犯カメラを設置して、国民を監視しているのですから、中国に旅行して、あちこちで写真を撮ったりしまうと、帰りの空港で、スパイ容疑で逮捕されるかもしれません。ご注意ご注意!万一、行方不明になってしまっては取り返しがつきません。
一流と二流
2018年11月の『一冊の本』(朝日新聞出版)に、『論破力』の紹介があります。良くはわかりませんが、2ちゃんねるの解説者[西村博之]だそうで、論破力は二流?人を動かす一流のテクニックとは,と題があります。
【「一流のテクニック」について説明します。例えば、患者さんが「相談したら気持ちが楽になります。ずっとお世話になっています」ってタイプが優秀なカウンセラーだと思ってしまう人が多いと思います。本当に優秀なカウンセラーは、一回相談するだけで「そもそも相談に来る必要もなかった」って思って、二度と患者さんが来ないカウンセラーだったりするのですね。】などと書いてあります。
そういえば、〇〇整骨院などと書いて300円、500円の低額で、治しようもない患者のお年寄りを囲い込んで、マッサージ・赤外線照射などして、医療保険からは高額の保険を受領しているしている治療院もありますね。
これなど、治りそうもない患者を囲い込んで何度も通院させて、大枚の保険金を取る、正に二流の治療院ですが、金もうけは一流です。僕の信奉する治療院は、一回3000円ですが、少々具合が悪くなったときだけ行きます。半年に一度ですが、保険は利きません。こちらは治療が一流です。ゴルフも上手ですから、金もうけも一流でしょう。
次に、僕の自慢話、もう40年ほど前になりますが、受験勉強を始めた直後、家でシェパードを飼っており、時々警察犬の東関東チャンピオン大会などに出たこともあります。
既にお二人とも亡くなりましたが、隣の牛久中学で同年の桐谷(床屋を奥さんに任せ、自分は犬の訓練士)が警察犬の大会で、3級の訓練士の資格を持って、あちこちの警察犬協会の大会に出ていました。
ある時、僕のところに遊びに来て桐谷曰く『俺ょー、頭に来ちゃったよ、この前石綿(元市原市市議)さんからょー、アンタも犬やってんのか』って言われたんだよ。
そこで、私が、「お前な、訓練士のプロだから、またどっかの会場で石綿さんに会うよ、その時な、俺も犬をやってるので、宜しくお願いします。と言っておけばな、お前がプロだということを石綿さん知れば、今度は石綿さんがお前に頭を下げるよ。」と諭してから約半年が経ちました。
桐谷が遊びに来て『俺よー、この前よ、石綿さんにお前も犬やってんのか、って言われたのでよー、よろしくお願します、って言っといたよ』だって、半年前の僕の話が相当気に入ったらしく、これまでに、多分あちこちで同じ話をしてきたのでしょう。得意満面でした。
この桐谷を見て私は、「桐谷よー、その話、俺から聞いんだろー」とは言いませんで、「へぇー石綿さん驚いたろー」と感心し、妻と顔を見合わせました。
人から聞いた話も心底納得するとすべて自分で考えたこととなり、教わった私の前でもすっかり自分のものとなっていました。西村博之さんから、僕も「一流」のお墨付きをもらえそうです。めでたしメデタシ
【「一流のテクニック」について説明します。例えば、患者さんが「相談したら気持ちが楽になります。ずっとお世話になっています」ってタイプが優秀なカウンセラーだと思ってしまう人が多いと思います。本当に優秀なカウンセラーは、一回相談するだけで「そもそも相談に来る必要もなかった」って思って、二度と患者さんが来ないカウンセラーだったりするのですね。】などと書いてあります。
そういえば、〇〇整骨院などと書いて300円、500円の低額で、治しようもない患者のお年寄りを囲い込んで、マッサージ・赤外線照射などして、医療保険からは高額の保険を受領しているしている治療院もありますね。
これなど、治りそうもない患者を囲い込んで何度も通院させて、大枚の保険金を取る、正に二流の治療院ですが、金もうけは一流です。僕の信奉する治療院は、一回3000円ですが、少々具合が悪くなったときだけ行きます。半年に一度ですが、保険は利きません。こちらは治療が一流です。ゴルフも上手ですから、金もうけも一流でしょう。
次に、僕の自慢話、もう40年ほど前になりますが、受験勉強を始めた直後、家でシェパードを飼っており、時々警察犬の東関東チャンピオン大会などに出たこともあります。
既にお二人とも亡くなりましたが、隣の牛久中学で同年の桐谷(床屋を奥さんに任せ、自分は犬の訓練士)が警察犬の大会で、3級の訓練士の資格を持って、あちこちの警察犬協会の大会に出ていました。
ある時、僕のところに遊びに来て桐谷曰く『俺ょー、頭に来ちゃったよ、この前石綿(元市原市市議)さんからょー、アンタも犬やってんのか』って言われたんだよ。
そこで、私が、「お前な、訓練士のプロだから、またどっかの会場で石綿さんに会うよ、その時な、俺も犬をやってるので、宜しくお願いします。と言っておけばな、お前がプロだということを石綿さん知れば、今度は石綿さんがお前に頭を下げるよ。」と諭してから約半年が経ちました。
桐谷が遊びに来て『俺よー、この前よ、石綿さんにお前も犬やってんのか、って言われたのでよー、よろしくお願します、って言っといたよ』だって、半年前の僕の話が相当気に入ったらしく、これまでに、多分あちこちで同じ話をしてきたのでしょう。得意満面でした。
この桐谷を見て私は、「桐谷よー、その話、俺から聞いんだろー」とは言いませんで、「へぇー石綿さん驚いたろー」と感心し、妻と顔を見合わせました。
人から聞いた話も心底納得するとすべて自分で考えたこととなり、教わった私の前でもすっかり自分のものとなっていました。西村博之さんから、僕も「一流」のお墨付きをもらえそうです。めでたしメデタシ
2018年11月01日
韓国最高裁のアホナ判決(末尾に捕捉)
韓国最高裁で徴用工判決がありました。この判決がデタラメでな政治的判決であることは明らかです。それは、日本の法律を日本語で勉強している韓国法曹であるなら、この判決の法的問題点は、十分理解できているはずですから、韓国最高裁裁判官の感情を前面に出した不当判決であることは明らかです。
そこで、感情的判決に対し、私的な正論を以下論じてみます。
徴用工と聞けば直ちに徴兵制が思い起こされますよね。そうです、これは国家と国民の関係から論じなければ、感情的判決に適切な批判ができないと思います。
わが国でも国家権力は、最終的に刑事裁判権で国民を処罰し、最高刑は死刑判決をすることもあります。即ち、多数の反対もありますが、国家は法律で国民の生命を奪いこともできます。また日本には徴兵制はありませんが、韓国国民には兵役義務がありますから、韓国国民は国家が戦場に行けと命令するならば、命をかけて国家の命令に従わざるを得ないのです。
日本で徴兵制があった時代には、日本国民も今の韓国国民同様、兵役義務があり、先の大戦では、日本国民は、一般人を含め300万人もの犠牲を出しています。
実は、この馬鹿げた戦争には、その当時の日本国民であった朝鮮人も多数徴兵されています。この様に考えますと、この徴用工の判決は、日韓併合まで遡って考える必要があります。
20世紀は、地球全体で戦争の世紀でしたが、国家と国家が互いに覇権を争う壮絶な時代だったと思います。更にさかのぼれば、歴史上、部族間の戦で敗れた側は、勝利者の奴隷となり、敗戦国家は、第1次世界大戦でフランスの強硬意見でドイツの戦後賠償は天文学的なものとなり、この20年後にはまた世界大戦がはじまるなど、人間の憎しみの連鎖が果てしない戦争の歴史となっています。
ですから、日本が朝鮮を併合したことから、今回の徴用工の判決があることは、明らかであり、できの悪い韓国の法曹も十分理解しているならば、憎しみの連鎖では何も解決できないことを知るべきです。日韓併合は、当時の国際法でも合法であり、当時の日本国家が日本人となった朝鮮人の徴兵、徴用は、一国民とすればとんでもないことですが、法的には何も問題がないのです。アメリカのハワイ併合も同時期だったと思います。
我々日本人も、マンデラ氏が「肌の色や信仰の違う他人を憎むように生まれついた人間などいない。人は憎むことを学ぶのだ。憎むことが学べるのなら愛することも学べるだろう。」と説き、「憎しみの連鎖を断ち切ることに成功した。」(『マンデラ氏の功績と「和の国」』2013年12月11日ブログ)ように韓国人も世界史の中での現在の国家国民の在り方を学ぶ必要があると考えます。
アホナ韓国の裁判官に対し感情的になるのではなく、「お前ら、日本の法律で勉強し、国際法もわかっているのに、理性的判断ができないのか!」と少々感情が入っていますかね。
これを書いた翌日、NHKラジオで、戦後の日韓合意では、遡及的無効の前に「already」と英文であるのは同じらしいのですが、これを韓国では「過去の植民地支配は遡及的に無効」と解釈し、日本では「既に、遡及的に無効」とお互い都合の良いように解釈しているのが今になっての国際問題となっています。アメリカの大統領もハワイで併合についてお詫びをしたらしいのですが、金を払うなどと言うことはありませんよね。
そこで、感情的判決に対し、私的な正論を以下論じてみます。
徴用工と聞けば直ちに徴兵制が思い起こされますよね。そうです、これは国家と国民の関係から論じなければ、感情的判決に適切な批判ができないと思います。
わが国でも国家権力は、最終的に刑事裁判権で国民を処罰し、最高刑は死刑判決をすることもあります。即ち、多数の反対もありますが、国家は法律で国民の生命を奪いこともできます。また日本には徴兵制はありませんが、韓国国民には兵役義務がありますから、韓国国民は国家が戦場に行けと命令するならば、命をかけて国家の命令に従わざるを得ないのです。
日本で徴兵制があった時代には、日本国民も今の韓国国民同様、兵役義務があり、先の大戦では、日本国民は、一般人を含め300万人もの犠牲を出しています。
実は、この馬鹿げた戦争には、その当時の日本国民であった朝鮮人も多数徴兵されています。この様に考えますと、この徴用工の判決は、日韓併合まで遡って考える必要があります。
20世紀は、地球全体で戦争の世紀でしたが、国家と国家が互いに覇権を争う壮絶な時代だったと思います。更にさかのぼれば、歴史上、部族間の戦で敗れた側は、勝利者の奴隷となり、敗戦国家は、第1次世界大戦でフランスの強硬意見でドイツの戦後賠償は天文学的なものとなり、この20年後にはまた世界大戦がはじまるなど、人間の憎しみの連鎖が果てしない戦争の歴史となっています。
ですから、日本が朝鮮を併合したことから、今回の徴用工の判決があることは、明らかであり、できの悪い韓国の法曹も十分理解しているならば、憎しみの連鎖では何も解決できないことを知るべきです。日韓併合は、当時の国際法でも合法であり、当時の日本国家が日本人となった朝鮮人の徴兵、徴用は、一国民とすればとんでもないことですが、法的には何も問題がないのです。アメリカのハワイ併合も同時期だったと思います。
我々日本人も、マンデラ氏が「肌の色や信仰の違う他人を憎むように生まれついた人間などいない。人は憎むことを学ぶのだ。憎むことが学べるのなら愛することも学べるだろう。」と説き、「憎しみの連鎖を断ち切ることに成功した。」(『マンデラ氏の功績と「和の国」』2013年12月11日ブログ)ように韓国人も世界史の中での現在の国家国民の在り方を学ぶ必要があると考えます。
アホナ韓国の裁判官に対し感情的になるのではなく、「お前ら、日本の法律で勉強し、国際法もわかっているのに、理性的判断ができないのか!」と少々感情が入っていますかね。
これを書いた翌日、NHKラジオで、戦後の日韓合意では、遡及的無効の前に「already」と英文であるのは同じらしいのですが、これを韓国では「過去の植民地支配は遡及的に無効」と解釈し、日本では「既に、遡及的に無効」とお互い都合の良いように解釈しているのが今になっての国際問題となっています。アメリカの大統領もハワイで併合についてお詫びをしたらしいのですが、金を払うなどと言うことはありませんよね。
2018年10月03日
本庶先生 ノーベル賞受賞
お隣韓国は、日本を永遠のライバルと見て、ノーベル賞受賞者が出ることを国家的事業と考えているようですが、残念です!イチローではありませんが、20年は無理でしょうね。
それにしても本庶佑さんのお話から、何でも疑え、本は嘘ばかり書いている、などと聞いていますと、「おっ、俺の子供の頃と同じだ、俺もよく教科書の間違いを指摘したものだ」「では、その差は何だ」と考えたところ、本庶先生の場合は、とことん原理原則まで突き詰めた点ですが、僕の場合は、単なる教科書をデタラメに読んで「教科書が間違っている」と騒いでいただけです。単なる誤読の類でした。
ところで、IPS細胞の山中先生が「本庶先生は、ゴルフでもロストボールなら、何百メートルも戻ってでも打ち直す。」と原理原則に対する厳しさを話していました。
本庶先生も一度は、弁護士になろうとも考えたようですが、弁護士にならなくて良かったです。「弁護士会の寛容性」から、たぶん「変人弁護士」と言われたでしょうから、佑の意味通り、人を助ける医師でよかったですね。弁護士はすべての人を助けることはできません。尊敬もされません。
因みに、「佑」は佑啓(助けて教え導く、啓は開くの意)と使われ、この啓は啓蟄(冬ごもりの虫が這い出る)と使われたりします。(三省堂『新漢和辞典』、岩波『広辞苑』)
ご住職様、長いですか。
それにしても本庶佑さんのお話から、何でも疑え、本は嘘ばかり書いている、などと聞いていますと、「おっ、俺の子供の頃と同じだ、俺もよく教科書の間違いを指摘したものだ」「では、その差は何だ」と考えたところ、本庶先生の場合は、とことん原理原則まで突き詰めた点ですが、僕の場合は、単なる教科書をデタラメに読んで「教科書が間違っている」と騒いでいただけです。単なる誤読の類でした。
ところで、IPS細胞の山中先生が「本庶先生は、ゴルフでもロストボールなら、何百メートルも戻ってでも打ち直す。」と原理原則に対する厳しさを話していました。
本庶先生も一度は、弁護士になろうとも考えたようですが、弁護士にならなくて良かったです。「弁護士会の寛容性」から、たぶん「変人弁護士」と言われたでしょうから、佑の意味通り、人を助ける医師でよかったですね。弁護士はすべての人を助けることはできません。尊敬もされません。
因みに、「佑」は佑啓(助けて教え導く、啓は開くの意)と使われ、この啓は啓蟄(冬ごもりの虫が這い出る)と使われたりします。(三省堂『新漢和辞典』、岩波『広辞苑』)
ご住職様、長いですか。
2018年09月21日
ゾーゾー社長の月旅行
ZOZOTOWNの前澤社長が、月旅行の手付金100億円を支払ったと報道されています。ZOZOTOWNを始めて知ったのは、ゾゾマリンスタジアムの名前が出てからです。しかし、どうしてそんなに儲けることができるのでしょうか。ネットで検索しますと、ファッションの通販サイトを運営するそうで、人気ブランド6,000点以上、商品52万点以上、新品から古着まで扱い、「ツケ払いなら2か月先」で即日配達があるということです。欲しい商品を先渡して若い女性を虜にするすごい戦略です。知らなかったですね。
それにしても、個人資産が000億円以上(1兆円企業らしい)もあるということですが、資本主義社会の中で商品の流通市場を利用しての資産形成は、通販事業と後述する株式市場で可能となったようです。
私らには無縁ですが、普通に考えれば、年間1億円もの所得があれば、税金だけで5割以上納付するはずでしょうから、20年足らずで3000億円の資産を形成したなら、さぞかし税務署も喜んだと考えられますが、そうではないようです。
例えば、最初に1万株で資本300万円の会社を作り、通販事業の業績が上がり、利益剰余金が増えるに従い、株式を分割しながら、さらに会社の利益剰余金を資本に組み入れするなどしながら株式を分割し、200万株程度に分割した株式を上場した時、1株1万円(1%程度の配当で、2億円の利益配当、会社の将来性があると見込まれれば、配当を減らせる)なら、資産は200億円になります。
この内、会社支配に必要な1割程度の株式を保有し、残り9割を売却すれば、濡れ手の粟で180億円の資産形成ができ、2割の税金で済みます。
今、世界中で機関投資家(年金など)が将来性あると考える(実体はない)株式会社の株を購入しますから、会社の発表する業績次第で1000万株を1万円で上場すれば、簡単に1000億円の資産ができます。しかし、この1000億円は、コンピューターで管理された、市場でのもので、実体はありません。イデオロギー(「人間の行動に影響を与える思想」『いま生きる階級論』佐藤優著 新潮文庫)です。ZOZOTOWNには、価値の実体がありませんから、ホリエモンの会社と同様の運命をたどることもあり得ますね。ロケットに興味があるのも奇妙な一致です。
しかし、この会社は、プライベートジェットを所有し、社長は結婚しない(したくない?)女優と自由に乗ることができるのです。聞くところによると、ワールドカップに行ったとかヨットでの派手な生活を吹聴しているようです。この辺はソフトバンク、楽天などとは違います。
資本主義がいかに素晴らしいものか、私らのように人間の格差を騒いでいるなんて、理解できないでしょうね。
結局、巨万の富を築ける根拠は、今の株式市場での資産形成に対して(格差を解消する)適切なルールがないということでしょう。今年の年賀状でも書きましたが、江戸中期の田沼意次は、商品市場経済に対して適切な税制が確立出来ないなかったことから、儲けすぎの商人からの上納金で権力を動かし、歴史上賄賂政治家と非難されています。今後、この賄賂の使い方次第で素晴らしい政治家と再評価されるでしょうね。
それにしても世界のジャイアンであったアメリカでさえ、アポロ計画以後、既に国家として月旅行に意味のない結論を出しているのですが、無重力状態で月の裏側を見て意味があるのですか、判りません。世界の有名人を「人質」にしての月旅行なら「抹殺」される危険も少ないでしょうね。さすが一代で1兆円企業を立ち上げた素晴らしい遠謀深慮です。
濡れ手で粟の1000億円の使い道も使いようで、私らの人の妬みを買い、良くも悪くも歴史に名を残せるでしょうね。
それにしても、個人資産が000億円以上(1兆円企業らしい)もあるということですが、資本主義社会の中で商品の流通市場を利用しての資産形成は、通販事業と後述する株式市場で可能となったようです。
私らには無縁ですが、普通に考えれば、年間1億円もの所得があれば、税金だけで5割以上納付するはずでしょうから、20年足らずで3000億円の資産を形成したなら、さぞかし税務署も喜んだと考えられますが、そうではないようです。
例えば、最初に1万株で資本300万円の会社を作り、通販事業の業績が上がり、利益剰余金が増えるに従い、株式を分割しながら、さらに会社の利益剰余金を資本に組み入れするなどしながら株式を分割し、200万株程度に分割した株式を上場した時、1株1万円(1%程度の配当で、2億円の利益配当、会社の将来性があると見込まれれば、配当を減らせる)なら、資産は200億円になります。
この内、会社支配に必要な1割程度の株式を保有し、残り9割を売却すれば、濡れ手の粟で180億円の資産形成ができ、2割の税金で済みます。
今、世界中で機関投資家(年金など)が将来性あると考える(実体はない)株式会社の株を購入しますから、会社の発表する業績次第で1000万株を1万円で上場すれば、簡単に1000億円の資産ができます。しかし、この1000億円は、コンピューターで管理された、市場でのもので、実体はありません。イデオロギー(「人間の行動に影響を与える思想」『いま生きる階級論』佐藤優著 新潮文庫)です。ZOZOTOWNには、価値の実体がありませんから、ホリエモンの会社と同様の運命をたどることもあり得ますね。ロケットに興味があるのも奇妙な一致です。
しかし、この会社は、プライベートジェットを所有し、社長は結婚しない(したくない?)女優と自由に乗ることができるのです。聞くところによると、ワールドカップに行ったとかヨットでの派手な生活を吹聴しているようです。この辺はソフトバンク、楽天などとは違います。
資本主義がいかに素晴らしいものか、私らのように人間の格差を騒いでいるなんて、理解できないでしょうね。
結局、巨万の富を築ける根拠は、今の株式市場での資産形成に対して(格差を解消する)適切なルールがないということでしょう。今年の年賀状でも書きましたが、江戸中期の田沼意次は、商品市場経済に対して適切な税制が確立出来ないなかったことから、儲けすぎの商人からの上納金で権力を動かし、歴史上賄賂政治家と非難されています。今後、この賄賂の使い方次第で素晴らしい政治家と再評価されるでしょうね。
それにしても世界のジャイアンであったアメリカでさえ、アポロ計画以後、既に国家として月旅行に意味のない結論を出しているのですが、無重力状態で月の裏側を見て意味があるのですか、判りません。世界の有名人を「人質」にしての月旅行なら「抹殺」される危険も少ないでしょうね。さすが一代で1兆円企業を立ち上げた素晴らしい遠謀深慮です。
濡れ手で粟の1000億円の使い道も使いようで、私らの人の妬みを買い、良くも悪くも歴史に名を残せるでしょうね。
2018年09月13日
クールビズと日本の風土(下駄の勧め、他)
9月に入り、クールビズももう少しです。先日、表参道で見つけた高級な(麦わら風の)帽子とサングラス、白パンツと沖縄風のカリユシ、足には下駄でいたところ、顔見知り曰く「すごいカッコだね。」と見下したように言われました。
少々ムッとして「クールビズだから、あんたもやったら」というと「人、それぞれだから(俺はやらないよ)」だって、『人それぞれ』だったら、「すごいカッコ」などと人を「非難」する必要はないよね。この男、勝手なもので、自分は上から目線で人の様子を非難し、それを自分に向けられると平然と拒否する、典型的な官僚答弁です。これを聞いて、怒り心頭で「じゃあなんだよ、俺に対して、すごいカッコとは」と言えませんでした。
だって彼は、ありきたりの白い半袖にスーツのズボンですか。それに革靴で、どう見てもダサイ爺さんのカッコですから、ファッションのことを、こんな奴とは話などできませんね。
昔から、女性は季節・季節で色物・柄物を着分けしてファッションを楽しんでいるのですが、男は、クールビズというと白い半そでばかりです。足元には一年中同じ皮の靴、ズボンとかベルトなどにお洒落をしようなどという発想は、全くないようです。偶には、パトリックの靴でも探して履いたらいいのにね。
まぁ、発想が乏しいのは、人それぞれで「勝手」ですが、だったら他人のファッションなどに口を差し挟むな、と言いたいですね。本音は、妬みからの一言でしょうね。男の、爺さんの妬みは醜いね。思い出すたび日々腹が立ち、言葉がきつくなります。
ところで、夏に下駄を履く効能です。下駄では、先ず水虫は出てきません。下駄こそ日本の履物です。受験生の頃、夏は机の下に、酢酸で薄めた水を洗面器に張って、足を入れて勉強したところ、水虫は「治った」様でした。しかし、「礼儀正しい」法曹の一員となってまた靴を履き始めるとやっぱり水虫は治ってはいません。
この夏、どうしたら水虫を防げるか、やっと判りました。水虫は足には出ますが、手には出ませんね。そこで、妙案「食事の前に足を洗え」これを実行すれば、水虫は出ないのです。はっはっはっハッハー!
結局、暑い夏に靴下と革靴は、日本の風土には合わないのです。手を洗う回数ほど足を洗えば水虫は防げるのです。勿論下駄がお勧めです。誰ですかね、ホテルとか、法廷で下駄を禁止したのは?西洋かぶれ、の無教養人ですか。昔の官僚です。
少々ムッとして「クールビズだから、あんたもやったら」というと「人、それぞれだから(俺はやらないよ)」だって、『人それぞれ』だったら、「すごいカッコ」などと人を「非難」する必要はないよね。この男、勝手なもので、自分は上から目線で人の様子を非難し、それを自分に向けられると平然と拒否する、典型的な官僚答弁です。これを聞いて、怒り心頭で「じゃあなんだよ、俺に対して、すごいカッコとは」と言えませんでした。
だって彼は、ありきたりの白い半袖にスーツのズボンですか。それに革靴で、どう見てもダサイ爺さんのカッコですから、ファッションのことを、こんな奴とは話などできませんね。
昔から、女性は季節・季節で色物・柄物を着分けしてファッションを楽しんでいるのですが、男は、クールビズというと白い半そでばかりです。足元には一年中同じ皮の靴、ズボンとかベルトなどにお洒落をしようなどという発想は、全くないようです。偶には、パトリックの靴でも探して履いたらいいのにね。
まぁ、発想が乏しいのは、人それぞれで「勝手」ですが、だったら他人のファッションなどに口を差し挟むな、と言いたいですね。本音は、妬みからの一言でしょうね。男の、爺さんの妬みは醜いね。思い出すたび日々腹が立ち、言葉がきつくなります。
ところで、夏に下駄を履く効能です。下駄では、先ず水虫は出てきません。下駄こそ日本の履物です。受験生の頃、夏は机の下に、酢酸で薄めた水を洗面器に張って、足を入れて勉強したところ、水虫は「治った」様でした。しかし、「礼儀正しい」法曹の一員となってまた靴を履き始めるとやっぱり水虫は治ってはいません。
この夏、どうしたら水虫を防げるか、やっと判りました。水虫は足には出ますが、手には出ませんね。そこで、妙案「食事の前に足を洗え」これを実行すれば、水虫は出ないのです。はっはっはっハッハー!
結局、暑い夏に靴下と革靴は、日本の風土には合わないのです。手を洗う回数ほど足を洗えば水虫は防げるのです。勿論下駄がお勧めです。誰ですかね、ホテルとか、法廷で下駄を禁止したのは?西洋かぶれ、の無教養人ですか。昔の官僚です。
2018年09月10日
弁護士会長の記者会見
猛暑の「8月はとうとう、まるまるブログ投稿しませんでした。
涼しくなったので、先ず同業者への「批判」からです。
9月8日配信で、弁護士会の会長が業務停止1月の業務停止処分を受けた会員について記者会見を開いたということを知りました。『自由と正義」では毎号弁護士の懲戒処分の記事が掲載されていますが、この懲戒処分について、各単位会の会長が記者会見を開いて説明する、などということは相当の事案と考えられるのですが、今回の処分で会長は、執行部を代表してということでしょうが、副会長は会長の意見に異議を述べないでしょうから、独断での記者会見と理解しています。8月1日付けで業務停止3月の懲戒処分については、記者会見などありませんでしたので、疑問を感じてのブログ投稿です。
今まで多数の懲戒処分がなされていますが、会長が記者会見を開いて処分を発表するということが、これまでにあったでしょうか。ゼロではないでしょうが、今年の8月号の『自由と正義』にも業務停止3月の懲戒処分が掲載されているのですが、記者会見はしたのでしょうか。(弁護士会事務局への問い合わせでは会見していないと確認)扱いに不公平が感じられます。
そうではないのだ、品位を失う内容に違い(弁護士に対する信頼失墜)があるから、今回は業務停止1月でも記者会見を開いて公表したのだ、とでもいうのでしょうか。わからないですね。「品位を失うべき非行」は極めて抽象的であり、この基準で犯罪行為から様々なハラスメントまでを含めて懲戒処分をすることが、今の時代にふさわしいとは考えられないですね。
しかも、処分も軽重は戒告から退会命令・除名まであるのですから、どの程度で会長が記者会見をすべきか、基準が必要でしょうね。当然常議会(弁護士会の議会)は承認しているのですよね。(会長声明などは、常議会の承認を求める。)
過去の事例を記憶で書きますが、弁護士の業務に関係なく、妻に頼まれ、市議会議員である他人の戸籍謄本を請求しても何らお咎めがなく、医療法人社団の平理事である弁護士が、権限なく理事会を招集し、理事長を僭主して登記し、その後この理事会が高裁で問題とされてもなんらお咎めがなかった事案もあります。これなど公正証書原本不実記載罪という立派な犯罪に該当するのではないでしょうか。
最近では、破産会社から破産申立費用等1000万円を受領しながら、社長が下請け会社の協力会の会計から千数百万円を着服した事実がありながら、会社が協力会の債権として数十万円の債務を届け出ただけで、千数百万円については、会社も個人も債権届け出をせず、社長の免責決定後、協力会から社長に対し損害賠償請求訴訟を提起されても正々堂々請求を争い、1審で請求が認容され、高裁も公訴棄却となるであろうと示唆され、初めて和解に応じた事案もあります。
これなど預金通帳が管財人に提出されたものの、単なる数字の羅列を見ても横領の事実を白状しない以上、明らかになりませんから、明らかな隠匿と言えるでしょう。現に横領した千数百万円は、協力会から請求されてもこれを認めませんでしたから「隠匿」の程度を凌駕していないでしょうか。1審で裁判所は、被告の理屈にならない理屈を全て退け、原告の請求をすべて認めているのです。少なくとも申立代理人である弁護士は、横領の事後従犯と言えないでしょうか。すごい事件が表には出ていないですね。
今回の100万円は、問題があるとしても、弁護士費用とか、医療費などと使途が明らかですから、免責決定後でも対処できた事案ではないでしょうか。懲戒委員会の決定ですから、それに異議は申し述べませんが、1月の業務停止で、多忙な会長が記者会見を開いて、弁護士の名誉を棄損するだけでなく千葉県弁護士会全体の不名誉とは思わなかったのでしょうか。残念です。
最後に今日の全米オープンテニス女子で、大阪なおみが優勝しました。試合もすごいし、大阪のインタビューは世界的に好印象で日本の女子もやるわいと、明るいニュースで終わります。相手を褒め讃え、この相手を撃破して「ありがとう。」ですからね。自分もそうですが、相手を批判しても自分はちっとも上達しませんよね。
涼しくなったので、先ず同業者への「批判」からです。
9月8日配信で、弁護士会の会長が業務停止1月の業務停止処分を受けた会員について記者会見を開いたということを知りました。『自由と正義」では毎号弁護士の懲戒処分の記事が掲載されていますが、この懲戒処分について、各単位会の会長が記者会見を開いて説明する、などということは相当の事案と考えられるのですが、今回の処分で会長は、執行部を代表してということでしょうが、副会長は会長の意見に異議を述べないでしょうから、独断での記者会見と理解しています。8月1日付けで業務停止3月の懲戒処分については、記者会見などありませんでしたので、疑問を感じてのブログ投稿です。
今まで多数の懲戒処分がなされていますが、会長が記者会見を開いて処分を発表するということが、これまでにあったでしょうか。ゼロではないでしょうが、今年の8月号の『自由と正義』にも業務停止3月の懲戒処分が掲載されているのですが、記者会見はしたのでしょうか。(弁護士会事務局への問い合わせでは会見していないと確認)扱いに不公平が感じられます。
そうではないのだ、品位を失う内容に違い(弁護士に対する信頼失墜)があるから、今回は業務停止1月でも記者会見を開いて公表したのだ、とでもいうのでしょうか。わからないですね。「品位を失うべき非行」は極めて抽象的であり、この基準で犯罪行為から様々なハラスメントまでを含めて懲戒処分をすることが、今の時代にふさわしいとは考えられないですね。
しかも、処分も軽重は戒告から退会命令・除名まであるのですから、どの程度で会長が記者会見をすべきか、基準が必要でしょうね。当然常議会(弁護士会の議会)は承認しているのですよね。(会長声明などは、常議会の承認を求める。)
過去の事例を記憶で書きますが、弁護士の業務に関係なく、妻に頼まれ、市議会議員である他人の戸籍謄本を請求しても何らお咎めがなく、医療法人社団の平理事である弁護士が、権限なく理事会を招集し、理事長を僭主して登記し、その後この理事会が高裁で問題とされてもなんらお咎めがなかった事案もあります。これなど公正証書原本不実記載罪という立派な犯罪に該当するのではないでしょうか。
最近では、破産会社から破産申立費用等1000万円を受領しながら、社長が下請け会社の協力会の会計から千数百万円を着服した事実がありながら、会社が協力会の債権として数十万円の債務を届け出ただけで、千数百万円については、会社も個人も債権届け出をせず、社長の免責決定後、協力会から社長に対し損害賠償請求訴訟を提起されても正々堂々請求を争い、1審で請求が認容され、高裁も公訴棄却となるであろうと示唆され、初めて和解に応じた事案もあります。
これなど預金通帳が管財人に提出されたものの、単なる数字の羅列を見ても横領の事実を白状しない以上、明らかになりませんから、明らかな隠匿と言えるでしょう。現に横領した千数百万円は、協力会から請求されてもこれを認めませんでしたから「隠匿」の程度を凌駕していないでしょうか。1審で裁判所は、被告の理屈にならない理屈を全て退け、原告の請求をすべて認めているのです。少なくとも申立代理人である弁護士は、横領の事後従犯と言えないでしょうか。すごい事件が表には出ていないですね。
今回の100万円は、問題があるとしても、弁護士費用とか、医療費などと使途が明らかですから、免責決定後でも対処できた事案ではないでしょうか。懲戒委員会の決定ですから、それに異議は申し述べませんが、1月の業務停止で、多忙な会長が記者会見を開いて、弁護士の名誉を棄損するだけでなく千葉県弁護士会全体の不名誉とは思わなかったのでしょうか。残念です。
最後に今日の全米オープンテニス女子で、大阪なおみが優勝しました。試合もすごいし、大阪のインタビューは世界的に好印象で日本の女子もやるわいと、明るいニュースで終わります。相手を褒め讃え、この相手を撃破して「ありがとう。」ですからね。自分もそうですが、相手を批判しても自分はちっとも上達しませんよね。
2018年07月26日
民法改正と『自由と正義」
先日、民法改正について雑駁な「めも」を書いてしまったので反省しています。今日は、日弁連の機関紙『自由と正義」7月号の特集についての自分なりの「理解」を書きました。弁護士会のメーリングにも投稿しました。では、始まり始まり、【カッコ】は8月5日追加
明治29年(1896)制定された民法が、その後122年経った平成29年大きな改正となりました。刑法などが国対国民の法律であるのに対し、民法は、私たち国民の間でのルールとなります。そして今回は、債権法改正ということで弁護士会の機関紙『自由と正義』で特集が組まれています。ブログ喜怒哀楽で少々恥ずかしいメモ書きなどしなければ良かったと反省していますが、今日はこの『自由と正義』の特集の読み方を少々エラソーに「解説」します。
特集には1と2があり、2は「民法(債権法)改正と会社法・消費者関係」と題して、43期5組で、私がクラス委員をした同組の藤原総一郎が松尾博憲会員と共同執筆しています。まさに簡明な解説であり、日ごろ担当している(と思われる)会社法との関連が見事です。【ここは、藤原君をたたえながら、俺はクラス委員だったとエラソーにしました。】
通常法律の改正があると、【普通の弁護士でも、その改正の背景とかを考えるでもなく】その改正文言の検討をして、ハイ終わりとなります【その結果、司法試験に合格した後は、勉強せずに受験時代の「預金」を引き出しながら弁護士をし、既に残高ゼロになっている弁護士もいます。】が、彼らの解説は、例えば、錯誤【一般に、考え違い】に関連し、これが【取引の安全が重視される取引となる】株式の引き受けの際の錯誤無効の制限【契約取引を簡単になかったことにはできないぞ】に関係する、【個人の】代理権の濫用事例を【会社の】代表権の濫用事例【取締役が、自分の利益を図るなど】に引き直し、これは改正民法107条が適用される。【無権代理となる。例えば、代表取締役が、ハウスメーカーに住宅建設を依頼しても、これが妾宅であることをメーカーが知りえた場合、会社は住宅建設費の支払いを免れる。】
消滅時効については【これまで、消滅時効の期間が契約によっていろいろあり、医師の治療費は3年、弁護士は2年、飲み屋の付けは1年など、ややこしかったことを改正し】「時効管理を容易にする」と立法目的を簡単に説明したのち、社債の償還請求権【広く民間から資金を集める必要があるので、請求権自体は10年、利息は5年】の解説をし
【民法で5%、商法で6%の】法定利率の変更【民法3%(3年の変動制)にして、これまで交通事故の損害賠償の算定で中間利息を5%で控除するのは問題だとして引き下げたことです。】が会社法へ及ぼす影響。【取締役の報酬請求権も民法の3%となる。】
詐害行為取消権【債務者が苦しくなると債権者の債権を価値を下げる契約】の改正では、特集1でも【破産法で管財人が債権者の利益を図って取引を否定する】否認権との関係に言及しているものの(わかりやすい具体的な例が紹介されていない)、この解説では「債務超過にある会社が、残存債権者を害することを知りながら、優良資産や優良事業に関する権利義務だけを承継対象として行う詐害的会社分割に対応するため」と、自分を含め普通の弁護士には考えが及ばない論点を指摘するなど、圧巻の解説です。
その外、多数当事者の債権債務【数人が債権者・債務者の場合の法律関係、例えば、おじさんが借地の上に建物を所有したっまま亡くなり、甥姪などが相続人となったような場合】債権譲渡・債務引受・契約上の地位の移転【個人商店が株式会社になった】、委任なども整備法の解説まであります。
そこで、『自由と正義』の読み方の順序ですが、特集の1から順序良く読んでも「現行民法が債権関係の規定を中心として幅広く見直され、・・民法改正が倒産手続や倒産実体法の規律に及ぼす影響は少なくないといえる。」(11頁)との認識が示されています【第二東京弁護士会 深山雅也会員】が、申し訳ないが「総論」としては内容が希薄です。総論であるならば、なぜ民法が122年経って改正されるのか、その【明治時代に制定された民法を改正する必要が出てきた、現代の資本主義社会の発展】社会実体にいかなる変化があったのか、などからの解説がなければ「総論」とは言えないと考えます。
思うに、民法は、社会的希少資源の公正(公平ではない)な分配を可能にする法制度であり、その経済体制は、言うまでもなく、資本主義的な生産・流通・消費となっています。
要するに、企業は生産現場に資本をつぎ込み労働力を購入して、社会的需要を満たす商品を生産し、法はこの起業家に商品の所有権を認め、この商品が契約関係で最終的に消費者の手元に届き国民生活が維持されています。【労働力の商品化と資本家が自由に処分できる商品の生産・流通・処分の自由が保障されるのが資本主義社会】
しかし、明治以来100年以上経過し、社会の生産から流通さらには消費行動までもが大きく変化し、特に企業活動が複雑化【国際的な営業譲渡、合併などが増大】する一方、企業が激しく営利を追求すること、裏を返せば生き馬の目を抜くような【ブラック企業の】油断ならない契約から、社会全体で取引の安全が強く求められる時代になったということでしょうか。
そこで、民法の意思表示から始まる契約関係の法的整理が必要となったということでしょう。特に、企業活動の生産現場では資金調達、会社の合併、営業譲渡など複雑な法律関係を効率よく処理することを念頭に今回の改正が行われた、などと「空想」することが「総論」の一部になるだろうなどと考えました。
いずれにしても、今回の民法改正の概要を効率よく理解するには『自由と正義』45頁から読み始めるのが良いと思います。なお「民法改正においては、消費者概念(あるいは事業者概念)の取り込みや消費者契約についての特則を設けること、あるいは消費者契約等について・・全て見送りになっている。」(52頁)と解説されていますが、今の経済体制の中で、個別具体的な、極めて雑多な消費者契約関係を規律することは、民法という一般法では扱うべきではないということでしょうかね。【弁護士会などの消費者委員会などで、「消費者保護」の活動が盛んですが、これが行き過ぎますと消費者保護の美名のもとに、活発な企業活動の桎梏(手かせ足かせ)になっては遺憾と考えていると思います。】
繰り返しますが、『自由と正義』【弁護士でない人も自由に購読できます。】は、特集2〜特集1へと読み解いてください。特集1各論(1)詐害行為取消権と否認権などに最初から取り組むことも、自分の失敗から言えることは時間の無駄かもね。ここも企業分割、契約上の地位の譲渡などから詐害行為取消権と否認権を考える必要があります。各論(2)の債権譲渡も同じです。
明治29年(1896)制定された民法が、その後122年経った平成29年大きな改正となりました。刑法などが国対国民の法律であるのに対し、民法は、私たち国民の間でのルールとなります。そして今回は、債権法改正ということで弁護士会の機関紙『自由と正義』で特集が組まれています。ブログ喜怒哀楽で少々恥ずかしいメモ書きなどしなければ良かったと反省していますが、今日はこの『自由と正義』の特集の読み方を少々エラソーに「解説」します。
特集には1と2があり、2は「民法(債権法)改正と会社法・消費者関係」と題して、43期5組で、私がクラス委員をした同組の藤原総一郎が松尾博憲会員と共同執筆しています。まさに簡明な解説であり、日ごろ担当している(と思われる)会社法との関連が見事です。【ここは、藤原君をたたえながら、俺はクラス委員だったとエラソーにしました。】
通常法律の改正があると、【普通の弁護士でも、その改正の背景とかを考えるでもなく】その改正文言の検討をして、ハイ終わりとなります【その結果、司法試験に合格した後は、勉強せずに受験時代の「預金」を引き出しながら弁護士をし、既に残高ゼロになっている弁護士もいます。】が、彼らの解説は、例えば、錯誤【一般に、考え違い】に関連し、これが【取引の安全が重視される取引となる】株式の引き受けの際の錯誤無効の制限【契約取引を簡単になかったことにはできないぞ】に関係する、【個人の】代理権の濫用事例を【会社の】代表権の濫用事例【取締役が、自分の利益を図るなど】に引き直し、これは改正民法107条が適用される。【無権代理となる。例えば、代表取締役が、ハウスメーカーに住宅建設を依頼しても、これが妾宅であることをメーカーが知りえた場合、会社は住宅建設費の支払いを免れる。】
消滅時効については【これまで、消滅時効の期間が契約によっていろいろあり、医師の治療費は3年、弁護士は2年、飲み屋の付けは1年など、ややこしかったことを改正し】「時効管理を容易にする」と立法目的を簡単に説明したのち、社債の償還請求権【広く民間から資金を集める必要があるので、請求権自体は10年、利息は5年】の解説をし
【民法で5%、商法で6%の】法定利率の変更【民法3%(3年の変動制)にして、これまで交通事故の損害賠償の算定で中間利息を5%で控除するのは問題だとして引き下げたことです。】が会社法へ及ぼす影響。【取締役の報酬請求権も民法の3%となる。】
詐害行為取消権【債務者が苦しくなると債権者の債権を価値を下げる契約】の改正では、特集1でも【破産法で管財人が債権者の利益を図って取引を否定する】否認権との関係に言及しているものの(わかりやすい具体的な例が紹介されていない)、この解説では「債務超過にある会社が、残存債権者を害することを知りながら、優良資産や優良事業に関する権利義務だけを承継対象として行う詐害的会社分割に対応するため」と、自分を含め普通の弁護士には考えが及ばない論点を指摘するなど、圧巻の解説です。
その外、多数当事者の債権債務【数人が債権者・債務者の場合の法律関係、例えば、おじさんが借地の上に建物を所有したっまま亡くなり、甥姪などが相続人となったような場合】債権譲渡・債務引受・契約上の地位の移転【個人商店が株式会社になった】、委任なども整備法の解説まであります。
そこで、『自由と正義』の読み方の順序ですが、特集の1から順序良く読んでも「現行民法が債権関係の規定を中心として幅広く見直され、・・民法改正が倒産手続や倒産実体法の規律に及ぼす影響は少なくないといえる。」(11頁)との認識が示されています【第二東京弁護士会 深山雅也会員】が、申し訳ないが「総論」としては内容が希薄です。総論であるならば、なぜ民法が122年経って改正されるのか、その【明治時代に制定された民法を改正する必要が出てきた、現代の資本主義社会の発展】社会実体にいかなる変化があったのか、などからの解説がなければ「総論」とは言えないと考えます。
思うに、民法は、社会的希少資源の公正(公平ではない)な分配を可能にする法制度であり、その経済体制は、言うまでもなく、資本主義的な生産・流通・消費となっています。
要するに、企業は生産現場に資本をつぎ込み労働力を購入して、社会的需要を満たす商品を生産し、法はこの起業家に商品の所有権を認め、この商品が契約関係で最終的に消費者の手元に届き国民生活が維持されています。【労働力の商品化と資本家が自由に処分できる商品の生産・流通・処分の自由が保障されるのが資本主義社会】
しかし、明治以来100年以上経過し、社会の生産から流通さらには消費行動までもが大きく変化し、特に企業活動が複雑化【国際的な営業譲渡、合併などが増大】する一方、企業が激しく営利を追求すること、裏を返せば生き馬の目を抜くような【ブラック企業の】油断ならない契約から、社会全体で取引の安全が強く求められる時代になったということでしょうか。
そこで、民法の意思表示から始まる契約関係の法的整理が必要となったということでしょう。特に、企業活動の生産現場では資金調達、会社の合併、営業譲渡など複雑な法律関係を効率よく処理することを念頭に今回の改正が行われた、などと「空想」することが「総論」の一部になるだろうなどと考えました。
いずれにしても、今回の民法改正の概要を効率よく理解するには『自由と正義』45頁から読み始めるのが良いと思います。なお「民法改正においては、消費者概念(あるいは事業者概念)の取り込みや消費者契約についての特則を設けること、あるいは消費者契約等について・・全て見送りになっている。」(52頁)と解説されていますが、今の経済体制の中で、個別具体的な、極めて雑多な消費者契約関係を規律することは、民法という一般法では扱うべきではないということでしょうかね。【弁護士会などの消費者委員会などで、「消費者保護」の活動が盛んですが、これが行き過ぎますと消費者保護の美名のもとに、活発な企業活動の桎梏(手かせ足かせ)になっては遺憾と考えていると思います。】
繰り返しますが、『自由と正義』【弁護士でない人も自由に購読できます。】は、特集2〜特集1へと読み解いてください。特集1各論(1)詐害行為取消権と否認権などに最初から取り組むことも、自分の失敗から言えることは時間の無駄かもね。ここも企業分割、契約上の地位の譲渡などから詐害行為取消権と否認権を考える必要があります。各論(2)の債権譲渡も同じです。
2018年07月25日
死刑制度存続の可否
オウム真理教の幹部たちが一斉に死刑を執行されました。一度に7名も死刑執行となると国際的にも大きな反響があったと思います。
死刑を廃止すべきか否か国家の法体系の中で、国家の刑罰権に基づく法の執行であり、独立国であるなら、他国からの干渉を排除すべきと考えることが最初です。多くの国がわが国に対して死刑廃止を求めているなどと、多数決に与すべき問題でもありません。
誤判の可能性が絶対ないとは言えないとしても、刑事手続きの中で最善を尽くしたうえでの執行なら、神でない人間の制度としてやむを得ないと考えます。
冤罪で死刑になった人がないとは言えないものの、未だ死刑囚が100人を超えることを考えれば、誤判の可能性がある故に死刑を廃止すべきだとの理由付けは根拠にならないと考えます。死刑が確定したなら1年以上も死刑囚として執行を待たせることは、非人道的と非難を受けながらも死刑囚が100人を超えている現実は、国家としても若干でも誤判の可能性を考慮するがゆえに死刑執行をためらっていると考えます。
そもそも、国家と国民の関係を考えれば、国家は、国民に自力救済を禁止たうえで、刑罰権を独占し、国民感情からも死刑相当と考えられる重大犯罪を敢行した犯人に死刑を言い渡すことは、社会秩序を維持する責任を持つ国家としても当然でしょう。
さらに言えば、現在でも独立国家は、徴兵権をもち、戦争となれば、若人を徴兵し、お前も殺される可能性があるが、罪のない敵対国の国民を殺せと命令しているのが、現実です。この様に考えてくれば、国の制度として死刑制度を存続したとしても、他国から「人道上問題だ」などと非難される理由はないでしょう。
わが国は、国民の8割が死刑存続を望んでいるものの、日本弁護士連合会は、死刑廃止の最大勢力でしょう。日弁連が死刑廃止を求める論拠を日弁連の「死刑制度いる?いらない?」(以下「パンフ」)であげますと、@生命の尊重A誤判・冤罪の危険B人は変わり得る。と死刑制度廃止の理由としています。@は死刑囚の生命尊重なのですが、殺人犯でも一人の殺人では、死刑判決は難しい状況です。人殺しをした人間の生命を尊重する、などとは本来かたき討ちを考えても可笑しくない遺族としては、到底許すことなどできないでしょう。A誤判の可能性がある故に死刑囚が100名を超えているのは、国家が死刑執行を躊躇していると思います。B人は変わりうるかもしれませんが、重罪を犯し、他人の生命を奪った後では、既に手遅れです。
また別の視点から、パンフ末尾では、国際連合は、世界人権宣言を公布し、(A:人類社会の全ての構成員の固有の尊厳及び平等かつ奪い得ない権利を認める)ことが(B:世界における自由・正義及び平和の基礎をなす)ことを考慮し(C:これらの権利が人間の固有の尊厳に由来することを認め)、国際人権自由規約を採択し(D:死刑の廃止が人間の尊厳の向上と人権の斬新的発展に寄与する)ことを信じ、(E:死刑廃止のあらゆる措置が生命に対する権利の享受における前進と考えられるべき)であることを確信し、死刑廃止条約を採択しました。とあります。
これが死刑廃止を求める論拠と説明しています。
Aは、天賦人権思想からすべての人間に固有の尊厳及び平等が奪うことのできない権利であると宣言していますが、このことがB自由・正義・平和の基礎をなすと言えるものでもありません。ありていに言えば、天賦人権思想を認めることが世界平和の基礎と「考え」もいいですが、だからと言って世界平和に繋がっていることはありません。
そもそも、天賦人権思想とは、人権が神から与えられた、と考えるものですが、神の存在は、旧約聖書(さらに昔から)などのように、神の言葉を預かった「預言者」の言葉をまとめたものと考えられていますが、これは一つの信心に基づくものであり、「絶対的正義」でもないはずです。旧約聖書の最初には、凡そ平和とは言えない残虐な行為が神の言葉として書かれています。現在の中近東の紛争など、さかのぼれば、お互いの正義あるいは神のあり方から戦争状態が数千年続いているのです。だから人権と平和などを安易につなげてもあまり意味はありません。Cは、単なるAの言い換え、トートロジーです。
そう考えますと、Dで「死刑の廃止が人間の尊厳の向上と人権の斬新的発展に寄与する。」ことを信じ、とありますが要するに「死刑廃止が・・信じる」程度のことしかありません。ここから、E:即ち、死刑廃止が生命に対する権利の享受における前進と考え、と同じような「考え」を繰り返しているにすぎません。
パンフで、Dで死刑の廃止が人間の尊厳の向上と人権の発展に寄与することを「信じ」E死刑の廃止の措置が生きる権利の前進と「考えられるべき」ことを確信して死刑廃止条約を採択した。と結んでいます。
まぁ、ややこしい論理を展開しているのですが、書いてあることを理解するのは「難解」ですが、結局、「考える」「信じる」と死刑廃止を求めているにすぎません。日弁連をしてこの程度なのです。
ところで、天賦人権思想の根本には神が存在しているといっても、その神は旧約聖書(キリスト教、イスラム教の聖典でもある)にある通り、決して平和的なものでもありません。申命記に続くヨショア記6のエリコの占領などを見ますと、残虐の限りを尽くしているのです。
余談ですが、世界中の人々が熱狂した平和の祭典、ワールドカップが閉幕しました。しかし、人間の本性は残虐であり、サッカースタジアムの約半分の5万人を収容できるローマ帝政時代のコロセウムでは、戦争で捕虜にされた屈強な奴隷青年を剣闘士として養成したうえで、相手が死ぬまで戦わせ、観衆はこれに拍手喝采したのです。人間の歴史を遡れば、旧約聖書(BC9~1)の時代から人間の歴史の進歩は素晴らしいところです。
そして、「天賦人権思想」が素晴らしいこととしても、これを主張するヨーロッパ「文化人」もその思想ルーツは、奴隷制を基礎とするギリシャの民主政治と自由主義ですから、天賦人権思想から必然的に自由・正義・平和が結びつくものでもありません。A≠Bなのです。
また、「人間の固有の尊厳」と言っても、人間の存在自体、他の生物の生命を犠牲にしなければありえませんから、地球上の生命のサイクルを考えたとき、社会秩序を乱した人間の生命は人為的に奪うことが絶対許されないなどともいえないはずです。ペットブームの中で、素朴な考えとすれば、愛犬を殺した犯人を死刑にしろ、と主張する人もないではないでしょう。この様に、人間の命も、ぎりぎり考えてゆきますと、地球上の他の生命より絶対尊いとは言えないでしょう。僕は、希少生物であるアフリカゾウを密漁する人間よりは、象の命を尊重しますが、皆様いかがでしょうか。
また、自然権思想からか、捕鯨禁止などと大騒ぎをしている人々の前進は、先住民アボリジニの人権を無視して国家を作った、もとをただせば、島流しされたヨーロッパ人なのです。人間の命とクジラの命を比べることも、人間が他の生物の生命を犠牲にして生存している、と謙虚に考えれば、何時の時代も人間の命は、自然の中での仏教の生命輪廻の中にあると考えた方が理解しやすいと思います。この様に色々考えてきますと、私は、全国の弁護士からは異端と称されるでしょうが、死刑制度を存続すべきと考えています。
ヨーロッパ人は、奴隷制を基礎に発展した社会ですから、労働(アリストテレスも奴隷は筋肉を使う家畜と同じという)を蔑視するのですが、アジア諸国は、顕著な奴隷制もなかった国が多いと思いますが、このアジアでは死刑存続の国が多いですね。一神教と多神教の違いでしょうか、判りません。
所詮人間は、偶然に生まれ、必然的に死ぬのですが、私は、他人の生命を奪った人間の生命を尊重するほど寛大にはなれません。まして、弁護士だからときれいごとも言いません。
因みに、7月26日オウムの死刑囚残り6名に死刑が執行され、来年の元号改正前にオウムの死刑囚全員に死刑が執行されました。