2008年02月18日

男は美人に弱い

先日、夫婦喧嘩の仲裁を頼まれたのです。事情を伺いますと、妻曰く「先生、もう亭主と別れる、弁護士費用いくら用意すれば良いのですか。」
「まあ、落ち着いて、ところで、どうしたんですか、藪から棒に」
「アン畜生!私がこれまで『タバコは、体に悪いから止めてよ。』と何百回頼んでも、私の言うことは一切聞かず『オレ、タバコは止めないよ、俺が死ねばお前に、保険金が入るし、タバコ我慢して生きていても、もし交通事故で死んでしまえば、馬鹿馬鹿しいったら、ありゃぁしない。』ってこうなんですよ。」

「先生、保険といってもいくら入っているか、知ってますか」
「わたしが、あんたの亭主の保険のことなんか知らないよ。いったいいくらの保険に入っているの、場合によっては、ニコチンが沢山入っていて、もっと美味しいタバコを教えようか、」

「わたしだって、そりゃぁ、一億円くらい保険金が出れば、さっさとくたばっちまぇー、と言いたいですよ、知らないでしょ、入っているの県民共済ですよ。これじゃ、馬鹿亭主の葬式代も出ませんよ!」

とお上さん、すごい剣幕です。
「それで、旦那さん、タバコを吸っているの。」
「それが、頭にくるんじゃありませんか、先日市川昆さんとかいう映画監督が亡くなったそうですね、テレビでやってましたよ」
「わたしも、見ましたよ、いつも唇の真ん中にタバコをくわえて仕事をしている監督を、どうして、タバコ吸いはあんなに、いやしいんでしょうね。亡くなる直前まで吸っていましたね。」

「先生、違うんですよ、あれ、タバコじゃなくて禁煙パイプですよ、知らないですか」
「そんなこと、知りませんよ。」

「あの監督、吉永小百合さんが『監督!タバコは体に悪いから、お止めください。』と一言いったら、何十年も、一度もタバコをやめなかった監督が、80歳でピタッとタバコを止めてしまったそうですよ。」
「それでどうしたの」

「わたしが、ね、その話を家の、でくの坊に話したら、なんていったと思います。憎らしいじゃありませんか、わたしは、これまで、何千回も亭主に『あんた、体に悪いから、たばこやめて』というと、『冗談じゃねぇー、お前は、たばこ銭がもったいなからやめろというだろ、おれは、絶対タバコを止めないよ』と言っていたのに、今回だけは『オレだって、吉永小百合のような美人に言われれば、直ぐやめるよ。』と、こうなんですよ。」
「奥さんねー、男は馬鹿なもんだよ、本当に心配してくれている奥さんに言われても、やめないのに、美人に言われると直ぐ止めるなんて言うんですね、あっ、奥さんも美人なのにね、止めないの」

「いいですよ、どうせ私は不細工ですから。」
「そうじゃないんですよ、市川監督も、馬鹿だなと思いますよ、80歳まで吸っていたんなら、いまさら止める必要ないのに、寿命だって変わんないよ、吉永小百合だって『監督!タバコは、近くにいると体に悪いからやめてください。』と言ったのを、監督が勝手に、吉永小百合が俺の事を心配してくれていると、誤解したんでしょ?」
「じゃぁー、うちの亭主はどうなってんの・・・私は不細工で、亭主は大馬鹿?」
「???」
posted by やすかね at 07:15| 千葉 ☀| 世相 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする