シーサーの都合で喜怒哀楽が投稿できませんでした。本日から再開です。
5月22日午前中、千葉地方裁判所一宮支部での出来事です。
民事裁判がありましたので、スーツを着用して裁判所2階に行きますと、なにやら5〜6人のだかり、その中でTシャツを着た若者が突然私に向かい「どちらに行きますか。」と質問してきました。
制服着用の警察官でも、民間人に質問をするためには、警察官職務執行法という法律の規制があります。また裁判は、憲法上公開されていますので、裁判所の建物の中にある法廷に行く廊下も当然、、誰でも自由に歩くことが出来ます。
しかし、この若者は、腕に裁判所の腕章をつけるまでもなく、また、後で書記官から情報ですが、裁判所は軽装で執務しており、一般人と区別もつきませんから、より丁寧な対応が必要だったはずです。
我が国でドレスコードでは、一番堅苦しいと思われている裁判所で、Tシャツのお兄ちゃんが、バッジはつけていませんでしたが、スーツをきた弁護士に突然用向きの質問をしてきたのです。
この裁判所の事務員、国民の自由にとって重要な権利侵害の恐れのある質問であることの意味が理解されていません。
腹を立てた私は、再度二階に行って、「Tシャツにスニーカーで質問するなら、腕に裁判所の腕章でも着けておけ」などと文句を言っていますと、庶務課の課長さんが「一宮では腕章は、着けていません」と言ってきました。そこで「地裁(千葉)では、着けているぞ」などと言って、一応幕引きとしました。
そもそも、公権力を行使する公務員は、常に国民の自由とか権利を侵害する可能性がありますから、国民に対し、特にTシャツの若者が、説明もナシに「どちらにいきますか。」などと質問をする事自体の違法性が分かっていません。
前述の通り、制服警察官も法律上の要件が整っていない以上、「コンニチワ、熱いですね。」などという類のご挨拶を除き、めったな質問はしてはいけないのです。
仮に、裁判所のドレスコードを緩め、Tシャツにスニーカーでも良しとしても、国民に質問する事は、簡単にしてはいけないことです。
「コンニチワ」、「どちらにお出かけですか。」、「誰と行きますか。」、「デートですか。」「お金は持っていますか。」など色々の質問が考えられますが、用件もなしに許されるのは、ご挨拶程度でしょう。
裁判所の職員たるもの、国民に一定の事情を説明したとしても、常に基本的人権の侵害の可能性があることを認識した上で、丁寧な質問をすべきと考えます。
以上の話を、訴訟の相手方の若手弁護士に話しますと「先生、すぐカットするから」などと言っていましたが、この若手も事の重要性が分かっていませんね。原理原則は、直感的に肌で理解しておく必要があります。
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