三菱は、その後もリコール問題で大きな社会的批判を浴びたものの、その体質は、改まることなく、今回の燃費データの改ざんで、三菱自動車本体が破綻し、多くの下請け工場とその労働者が路頭に迷う事態となり、政治的判断もあり、3000億円の出資を行って、日産の傘下で建て直しを図ると言うことです。
二次三次の孫請けのような小さな鍛造工場で、一職人の判断からハブの厚みが維持されていたものの、この職人が退職すると、いつの間にか、製造原価の圧縮を図り、必要な強度を維持するに必要な鉄を薄くし、回り、まわりして、結局大企業の三菱自動車が破綻することになりました。
このブログでも、高等裁判所の裁判官の反知性主義(証拠と論理が整っているにも関わらず、感情的な裁判をする、マヌケな裁判官)に腹を立てたりしたのですが、今日文春新書の『中国(チャイナ)4.0』(エドワード・ルトワック)を読み終わって、「人類の歴史は、長きにわたる犯罪と愚考の歴史である。」(同書106頁)と書かれている通り、これまで、大国の政治的指導者の反知性主義から、どれほど多くの国際紛争(戦争)が引起こされたのか知ることが出来ました。
そうしますと、被害者にとってはとんでもない判決(高等裁判所の裁判官の無責任主義から被害者の救済の道が閉ざされた)ですが、この人間社会は、無責任の極みの裁判官をはじめ愚行の連続ですから、運が悪いと考え、諦めるしかないですかね。
それにしても、同書は、日本の真珠湾攻撃、2003年のアメリカのイラク進攻が反知性主義の感情論で始まったほか、隣国の不安定な中国、棚ボタで独立した韓国、日露戦争でなぜロシアが敗北したか、などなど著者の逆説的論理は、私達が世界を見る重要な視点となります。
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