お正月の5日となりましたが、遅ればせながら、ブログでのお年賀です。
昨年は、パリで世界を震撼させたテロが発生しました。フランスの大統領もこれは戦争だなどと口走って仕舞いましたが、本音はともかく、言い過ぎだったと思います。そこで、お年賀の決意表明となりました。
年賀状では、冒頭「昨年はパリで重大事件と会議がありました。」と言えば、もう少し分かりやすかったとは思いますが、やはり紙面の都合上ご容赦願います。ついでに年賀状について補足をさせていただきます。少し脇にそれますが、よろしくお願いします。
暑中見舞いでも、高校の世界史教科書を参考にしたのですが、今も世界中で発生している紛争を理解しようとすると、高校教科書から学ぶべき事が沢山あります。先日サウジアラビアがイランとの国交を断絶するなどと報道されていますが、過去キリスト教カソリックとプロテスタントはお互い虐殺を繰り返す宗教戦争を繰り返した後、はじめてお互いの存在を認める事となったのですが、今同じようなことがイスラム教のなかではじまっていると思います。
ですから、これからの世界がどうなるか、考えたとき、世界史を学ぶことが大切と思います。昨年パリで開催された会議も発生したテロも、18世紀の産業革命後の人間の欲望が根底にあると思います。そして人間には原罪(欲が深く、嘘つきで無責任)があることは旧約聖書に書かれている通りであり、これはユダヤ教・キリスト教・イスラム教の聖典となっています。要するに、一神教の神が世界を創造し、人間はこの地球の管理人と考える人々が今の世界の大勢を動かしていると思います。
そして、この世界を動かす基準は、神の作った法(神定法)のであり、神の意思に従う行動が正義であり、そのためには、神に逆らう人間は皆殺しにしても良いのだ、と考えて過去のキリスト教徒の争いがあった(それ故、広島・長崎の虐殺も正義)のです。即ち、人類の歴史は、凄惨な事件ばかりで、一神教(ヤハウェイ・エホバ・アッラー)は、神が絶対ですから、多神教は絶対許すこのできない存在なのです。反対に多神教は外の神々との共存が前提ですから、絶対唯一ではなく、相手の存在を認める相対主義ですから、紛争も少ないはずです。
因みに、現在国連の事務総長は韓国人ですが、アメリカなどが承認した人事でしょうから、彼も多分キリスト教徒でしょう。そして事務総長の任期間近から、次は、より世界を平和にするために女性を選出しようとの動きがありますが、国際平和に関し、国連事務総長の役割は非常に大きいでしょうから、今度は「和」の国である多神教の日本人を選出するのが最適と思います。未だに日本は、連合国の敵国条項があるにも関わらず、国連の維持費も巨額提供しているのですから、日本人が国際平和の要となれると考えます。
話しがわきにそれてしまいましたが、要するに、罪深き人間は、よりよい生活がしたい、そのために際限のない価値(金銭)を求めることから、地球環境の危機が発生する一方、社会的不平等も発生しますが、これは、新約(昨日は確認もせず間違っていました)聖書の使徒言行録にあるように全ての人間が平等で誰一人不平のない状態とすべきである神の意思ではありません。従って、神の定める法の実現を図るため、歴史上絶えず殺し合いが発生しています。
日本人は多神教徒ですから、一神教で動いている世界の動きがなかなか理解できませんが、しかし、一神教の宗教を概観しなければ、世界の動きは分からないと思います。
地球環境を守ろうとする自然法の考え方も一神教の流れですが、しかし、地球温暖化は議論されていていても、地球の歴史から見れば6千年前(神が世界を創造したとされる頃が6千年前ですから略同じ)の海水面は今より5m高かったそうですから、世界中の国と地域から200以上の代表が集まって議論をしても、しょうがないでしょうなどと、世界中の代表者(良識人?)を相手にして、勝手なことを言う自分が神になったような気分ですかね。
明けましておめでとうございます。
地球温暖化とテロから人類の危機が迫っています。自由・平等・博愛を旗印にフランス革命が成功し、その後、フランスでは能力次第で大学まで無料となる徹底した機会の平等が保障されたものの、経済活動の自由からは、富の集中と貧困(格差)が拡大し、これがテロの原因と言われています。
またCOP21で、世界の国々が参加し、二酸化炭素排出制限で議論を展開したものの地球温暖化と海面上昇は避けられないようです。
際限ない人間の欲望が諸悪の根源と分かっても、神でない愚かな人間は、謙虚になれず、このままでは、人間の未来は絶望的です。
ところで、六千年前、海面は今より五m高く、東京湾は、埼玉県まで広がっていたそうですから、産業革命後、百年間で少々海面が高くなっても、長い地球の歴史から見れば止むを得ないことかもしれません。
しかし、格差拡大から宗教に名を借りたテロは、世界戦争に「発展」しかねませんから、日本は安全だ、などと安閑に構えていると、取り返しがつかなくなるかもしれません。視野を世界に広げ、可能なことをすべき時が来ていると考えます。
二〇一六年元旦 やすかね法律事務所 弁護士 伊 藤 安 兼
2016年01月05日
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