2015年10月21日

弁護士ドットコムの営業

昨日、弁護士ドットコムの営業マンが、当事務所に営業に来ました。先日『月刊弁護士ドットコム』の創刊号が送られてきたこともあり、営業マンからのアポを受け入れたところ、早速の訪問となりました。
近年、弁護士会の社会的役割が乏しくなり、国民の信頼を失ってから、法務省主動の「法テラス」が弁護士会の「営業」に広く深く食い込み、弁護士にとって弁護士会の存在意味がなくなってしまいました。現在月約6万円の「弁護士会費」は、全く「営業」効果もなく、対価のない税金より払いたくないお金です。
その上、現在のインターネットの拡大に伴い、法律事務所が独自に作ったホームページなども「知っている人が見てくださる」程度で、事務所の「営業」には、役に立ちません。
さらに、弁護士の大量増員時代を迎え、事務所を構えているだけで、依頼者が飛び込んで来る時代(紹介がないと相談を受けない、敷居の高い事務所もあった)は、過去のものとなり、弁護士も「営業」しなければ、幕末浪人のように「武士は食わねど高楊枝」とならざるを得ません。経済的に逼迫して、さらに悪い奴になりますと、依頼者の預かり金に手を付け逮捕される輩もでる始末です。
弁護士ドットコムは、この様な、弁護士を取り巻く状況下に素晴しいアイデアで、法務省主導の「法テラス」をも席捲しかねない勢いです。 
頂いた資料を拝見しますと、弁護士ドットコム株式会社は2005年設立し、今年5月現在資本金4億1740万余円で、大前研一さんも主要株主となっています。(株式の上場も出来たようですから、最初の出資者は、さぞかし「創業者利得」を確保出来たことでしょう。羨ましい限りですね。)
営業モデルが「事件紹介につながるもの」でないことを力説し、『無料法律相談』の外「離婚・男女問題」「交通事故」「遺産相続」「借金問題」などから登録弁護士に簡単にアクセスできるものとなっています。
サイト利用者は、月800万人、弁護士プロフィール閲覧回数月50万回以上、登録弁護士(有料・無料含め)8000人超ということですから、これからの弁護士はここに会員登録をするか否か重大な決断を迫られることとなります。
ただ心配なのは、ここまで弁護士の「営業」という言葉を使ってきましたが、本来弁護士は、人の社会的悩みにアドバイスをすることで生計を立てる職業であり、身体的悩みを解決する医師・人の死にかかわる宗教家と並ぶ聖職者として単なるジョブ(アルバイト的な尊敬されない仕事)として、派手な営業努力でもって金儲けをすれば良い考えることは、大きな間違いになってしまうのではないかと危惧しています。
経済的に成り立つことは、勿論重要ですが、何故自分は弁護士になったのか、ただ単に学校で国語・算数・理科・社会が優秀だったから有名大学に入り法科大学院をでて弁護士になったということだけでは、依頼者の預かり金で、風俗嬢の誕生日にシャンパンタワーなどで「豪遊」する愚か者が出てこないとも限りません。さて、わが事務所もどうしたものでしょうか。
最近またまた弁護士ドットコムから営業の電話がありましたので、「ハイこちらは依頼者ドット混む法律事務所です。」などと強がりを言っていたりして・・営業電話の断り方として、判例検索のソフトの営業に対しては、「はい、判例は全て知っていますから・・。」と言ったところ、電話の向うは、一瞬沈黙が走りました。『ナナナなんと言う、すごい弁護士なのか』と感心したのか、それとも、『何といい加減な弁護士か』と考えたのでしょうね。以後うるさい営業電話が少なくなりました。
posted by やすかね at 11:20| 千葉 ☁| Comment(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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