2014年11月10日

腐った司法

ノーベル賞を受賞した中村修二(米カリフォルニア大学教授)は、青色発光ダイオードの製造方法に功績があったということです。中村さんについては、会社との訴訟などに触れながら、否定的評価がネットで報告されています。
特に東京地裁で200億円の支払が認められたものの、東京高裁は6億円(これは、中村さんの請求額600億円の約1%、と遅延損害金で約8億4000万円)(2005年1月12日共同通信)で和解勧告をし、この高裁の和解勧告に憤りを感じた中村さんは「日本の司法は腐っている」と有名な発言をして日本をあとにしたのです。(私のブログ2005年12月2日もご覧下さい。)

この点についてネットでは、中村さんに対し『何故最高裁に上告しなかったのか』と疑問が投げかけられていますが、これはわが国の裁判制度の欠陥をご存じない人の戯言でしょう。

以下は、私の体験から『わが国の司法は腐っている。』ことを「証明」します。
63歳のトラックの運転手と同居していない孫たちの家族は、月に一度の食事会を楽しみにしていました。
午後7時から8時頃食事会を済ませ、それぞれ家に帰った後、翌朝11時頃運転手は、別居中の妻にアゲ下しが激しく仕事にならない、と言った後、翌翌日の早朝、車の中で死亡しているのが発見され、死亡推定時刻は、翌日乃至は翌々日の深夜と認定されました。
孫たちも食事会の翌日食中毒症状を訴えたものの、病院で治療を受けた結果数日の入院で退院できました。
第1審では、食事会で鶉玉子入りの月見トロロ定食がサルモネラ菌で汚染されていたとして4000万円ほどの損害賠償請求が認められましたが、高等裁判所は、「同人らから検出されたサルモネラ菌が、本件月見とろろによってもたらされたものであると直ちに推認することができないことは当然の理である。」と原告逆転敗訴の判決を出しました。

そこで。中村教授が「日本の司法は腐っている。」と述べたことを念頭に置きながら、東京高等裁判所が言う『当然の理』がどんなものか、とくと、ご覧下さい。

高等裁判所は、サルモネラ菌について、信じられない馬鹿なことを前提としています。まず、「サルモネラ菌は、牛、豚、鶏などの家畜や家禽が広く保菌しており、」というところはともかく、問題となる点は、「保菌しており、」に続いて判示する次の認識です。「卵やマヨネーズ、洋菓子、サンドイッチ、サラダなどの卵が用いられている加工品、肉やハンバーグ、サイコロステーキなどの肉が用いられている加工品などによる感染はもとより、」などと加熱された卵が用いられている『マヨネーズ、洋菓子、サンドイッチ』だけでなく、通常生食しない『肉やハンバーグ、サイコロステーキなどの肉が用いられている加工品など』も感染源としていることです。これは、サルモネラ菌が65度に加熱することで死滅することを全く理解しないまま『当然の理』を進めているのです。

さらに、裁判所は「サルモネラ菌は、通常6時間から48時間ないし72時間程度の潜伏期間を経て、下痢、腹痛、発熱、嘔吐で等の食中毒症状を起こすものであり、」とサルモネラ菌の潜伏期間についての認識を述べるのは良いのですが、「感染はもとより、(中略)」のあと「潜伏期間とされる上記期間の間、本件月見とろろ以外の他の食物の喫食をしておらず(完全な断食)、かつ他の感染源(高裁は感染源として「調理器具、ペット、害虫等に汚染されていた食品、保菌者」を上げている)との接触がなかったことが何れも認めらない以上は、同人らから検出されたサルモネラ菌は、本件月見とろろによってもたらされたものであると直ちに推認することができないことは当然の理である。」と判示しているのです。

これでは、刑事事件の立証程度をはるかに超えた大変な立証を原告に求めていることになるだけでなく、自ら6時間の潜伏期間を認めながら、祖父と孫らが夕食後翌朝まで、何も食べないまま、翌日異変を訴えたいたとしても、最大72時間何も食べていないことを立証しろ、さらに、この間に接触した人間の全てが保菌者でなかったことも立証しなければ、『同人(祖父と孫)から検出されたサルモネラ菌(同一の菌)が、本件月見とろろによってもたらされたものであると直ちに推認することができないことは当然の理である。』と独断と偏見に満ちた「事実認定」を高等裁判所がしているのです。

ゆで卵を使ったサンドイッチから『サルモネラ菌に感染する事はもとより』などと事実認定をされてしまった場合、わが国の裁判制度では、「事実認定は高等裁判所が最終判断をする」(事実誤認は上告理由とならない)のですから、どの様に常識をわきまえない者であろうとも、高等裁判所の裁判官が多数決で、『サンドイッチでも感染する。』と事実認定をしてしまえば、最高裁判所でこれを覆す事はできないのです。(誠に変な裁判制度です。)

ですから、地方裁判所で200億円の功績があったと認めても高等裁判所が『いや6億円の功績である。』と独断してしまえば、中村先生がどの様に文句を言おうが、ダメダメなのです。この6億円の和解案を蹴ってしまえば、高等裁判所が『中村さんは社員として研究してきたのであり、この研究の結果明らかになった製造方法は会社に帰属する。』と事実認定してしまえば、中村先生は、200億円の一部勝訴判決から原告の全面的逆転敗訴となってしまいます。

今回の食中毒でも、高裁の裁判官は『原審の事実認定は、間違っています。ですから、裁判所から見舞金程度(多分請求の1%、50万円程度)でしたら、控訴人(被告)に話します。』と言ってきたので、それはあんまりだ、と考え、和解をしないで30枚以上の準備書面と多数の証拠、特にサルモネラ菌は20分間で細胞分裂するので、80分で8倍、160分で16倍に増殖する、など原審の認定が妥当であるとの主張をしたのですが、裁判所は、当方の主張に全く耳をかさないだけでなく、高裁で提出した証拠には全く触れず、原告全面的逆転敗訴となってしまいました。
尤も、当方の提出した証拠などを真面目に検討すれば、今回のようなデタラメな判決をすることが出来ないでしょう。以上、わが国の司法の現状が正に『腐った司法』と言われるゆえんです。これをお読みになった皆様にお願いがあります。わが国の『腐った司法』に対して鉄槌を食らわすため、皆様のお力を必要としています。

貧しいとはいえ、人一人サルモネラ菌で死亡していながら、月見とろろ以外で、72時間中に食べた物がサルモネラ菌に汚染されていないこと及び、72時間の間に二次感しそうな者との接触がないことを証明(3日間の食べ物の一部を、周りから雑菌などが入らないようにして全て保存しておく必要とこの間に接触した二次感染の恐れのある人及び器具なども全て無菌であったとする証明)してしろ、でなくば、損害賠償請求を認めない。
という事は、貧乏人の一人くらい死んでも、虫けらが死んだと同じことだ、とは言わないでしょうが、その程度の認識しかないのが、今回の高等裁判所の3名の裁判官です。司法官僚の中にはきっと真面目な裁判官もいると信じて、何とか最高裁判所の門を叩いてみます。
posted by やすかね at 18:06| 千葉 ☀| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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