2007年04月18日

知之者不如好之者 好之者不如楽之者

NHK3チャンネルで木曜日午後10時25分から「知るを楽しむ 歴史の好奇心」と言う番組に出会いました。4月は「日中二千年漢字の付き合い」といことで第2回を見たのですが「国格」という内容で、中国人はこの国格を重視するが日本人はあまり意識していないようです。周恩来は訪中したニクソンと乾杯をする際、自分のグラスの位置がニクソンと同じ高さになるように細心の注意をしていました。自分のグラスが相手より低いと中国の国格が傷着いてしまうからだそうです。

そんなことをテレビで見ていて『どうりで、スナックなどで乾杯をするとき、日本人のホステスがグラスを低くして客のグラスの底の方に自分のグラスの飲み口をつけているんだな、中国人のホステスの真似をしているのか』と思いました。

また毛沢東とで周恩来の死後、中国の最高権力者になったケ小平は背が低かったので、外国人の要人と会見するとき、相手の服のボタンあたりを見つめるようにして相手の顔を見上げることなしなかったということです。もし相手の顔を見ると子供と大人の対面のようになり、中国の国格が保てないからだと言うことです。

ですから、あまりそのようなことに注意を払わないで、背の低い日本人が背の高い外国人の顔をニコニコしながら見上げていると、中国人から見ると日本の政治家が貧相に見えると言うことです。外交交渉などと言うものもそんなところが出発点なのでしょうかね。

傘を差してあげたり、ドアーを開けたり、するのでなく尊大に構えていないと日本人は軽く見られてしまうのですね。韓国人も目上の人の前ではタバコなど吸うのはもってのほか、コップの水を飲むのも目上の人には隠して飲んだりします。

ですから、相手がどこの国の人かによって自分の立ち居振る舞いも考えなければ不要な誤解を与えてしまいます。以前書きましたが「無宗教です」などということも外国では禁句です。

ところで、中国では数千年もの間漢字が使われ、日本で漢字が使用され始めたのはなんと聖徳太子の頃からだそうで、これは日本に漢字が入ってから600年を経過していたそうです。それまでは漢字は文字でなく単なる図形とでもまた霊魂が宿っていたと考えられてもいたようです。魑魅魍魎などと言う熟語を見ますと、確かに不気味ですから中国人は漢字の書かれた紙は捨てないで「火葬」にしたそうです。

この国格と漢字の持つ意味から中国では未だ漢字を使わない前史(文字の記録のできる前の歴史)の日本人には卑しい、悪いイメージを持つ漢字を使っていたと言うことです。弥生時代の日本人に対し中国人は「倭」とか「萎」「矮」「奴」と言う字を使用し、日本人を「馬鹿」にしていたのですね。博多湾の志賀島から「漢委奴国王」の金印が発見されいますが、これは日本人の祖先が中国から喜んで貰ってきていたようです。その他興味を引くことが沢山書いてありますが、ここで、漢字のテストをして終わりにします。

次の漢字の内、中国でできた漢字が何個ありますか?正解はたった一個です。
科学、技術、哲学、自由、権利、義務、宗教、進化、経済、中華、人民、共和国、国会、憲法、司法、立法、行政、驚いたでしょう。日本人は江戸時代から漢字を楽しみ本家を超えていたのです。知之者不如好之者 好之者不如楽之者ということのようです。学問であれ仕事であれ、それについての知識を持つ人よりも、それが好きな人のほうがまさっている。それが好きな人よりも、それを楽しむ人のほうがすばらしい。ということのようです。(以上NHKテキストを参照しました)


posted by やすかね at 17:32| 千葉 ☁| 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする