2006年11月13日

無責任の放置国家

昨日付け朝日は、「公的資金は生きたのか」と掲げ、3メガバンク(三菱UFJ、みずほ、三井住友)は、8,1兆円を返済して「不良債権問題は事実上幕を下ろした。しかし、公的資金の返済を終えたものの、経営や仕事振りがかわったのか、」と疑問を呈し、古い体質に嫌気がさして優秀な人材が外資に流れ、専門分野は育たず、相変わらずの横並び融資が幅を利かせ、国際業務、法人、個人など特定分野で強みを発揮するという理想は色あせた。そうです。

この間(公的資金注入から現在まで)、銀行は窓口でのサービスの低下、ゼロ金利での高い利益を上げたものの、不良債権処理で法人税は払わない状況であるにも拘らず、政治献金を復活する話も出ているそうです。

10月26日産経新聞によりますと、三菱グループなど6代銀行グループは平成18年度決算で3兆円の過去最高となる最終利益を計上したものの、決算期をまたぐ(赤字企業は最大7年繰越できる)不良債権処理で三菱UFJは二年半、三井住友3,3年、みずほ4,4年かかる見通しとなっています。

個人は、火事などの災害があっても、空き巣狙いで損害を受けても「損金」の処理を数年間引継ぎ、税金の支払を免れる、ということはありませんが、法人は最大7年(海外では15年の例もある)間「損金処理」ができるのです。

結局銀行は、ゼロ金利という国民の「利益」を収奪することで巨額の利益を上げながら、自らの経営姿勢から被った巨額の不良債権のために税金支払を「免除」される事になるわけです。銀行のエリートたちがヘマをした尻拭いを国民の税金で処理する事が、銀行を健全化し、ひいては我々国民の利益にもなるという論理です。

社会保険庁でも、さんざん無駄遣いをしても結局責任をとる連中はいません。10月31日産経は、社会保険庁が購入した美術品が「ただ同前の資産評価」で処分されてしまいそうであった事が会計検査院で指摘されたそうです。例えば企業が車を100万円で購入しても5年使えれば毎年20万円ずつ「損金計上」して6年目は「0円」の評価をするのですが、社会保険庁の連中!美術品も「減価償却」できるとして出鱈目な会計処理をしていたのです。

わが国の無責任体質には驚くばかりですが、仕事をしていますと銀行(に限りませんが)の無責任体質にも憤りを感じます。例えばですよ、アパートに入っていた住人が「アパート代を払うなら、同程度の支払でマンション、一戸建てを変えます。」といわれ、銀行ローン(不動産は、買主が外でアルバイトをしているとの書類を作り、審査を通させる)を組んでも収入が少ないから、間も無く支払が困難になり、相談に来ます。

もっとひどいのは先日、悪徳不動産業者が同じようにアパートの住人を捕まえ、「投資目的でマンションを買えば、老後の生活が安心」等と必要もないマンションを買わせ(不動産業者は価額2千万円なら5百万円、5千万なら2千万円は契約をして銀行ローンを組ませれば儲ける)、弁護士に相談してきました。

話を聞いていると、それは「詐欺」だから契約を取り消しして支払をするなとアドバイスし、同時に銀行に対しても「あの不動産屋のやっている事は、詐欺だ、今後の支払をしない、今後その不動産屋と取引しないほうが良いのでは?」と言うと、銀行の担当者何と言うと思いますか?信じられないでしょうが「それでは今後、その不動産屋にはローンを組ませません。」などとは言いません。

「支払が止まれば、保証協会に対して代位弁済の請求をします。」としゃぁしゃぁと言い抜けるのです。思わず「っえ、詐欺で訴えないのか?」と言っても銀行員は自分のお金ではありませんから、平気なのです。

同じようなのは、クレジット会社でもあります。多重債務者を連れまわし、情報が回るまでの時間を利用して、金を借りまくり、カードで買い物をたくさんさせ、ひどい奴は韓国にまで同行してカードをたくさん使わせその利益を殆ど取り上げているので、「詐欺」だ、と言って警察に駆け込んでも警察では「詐欺の被害者はカード会社である。」と言って取り合っていただけません。

カード会社も多重債務者が支払不能となって破産しても「損金処理をすればよい」と考え、この様な多重債務者を利用する悪人が、二度と同じような悪事を働けないようにきちんと被害届けを出す、などということはありません。

この様な様々な「無責任の放置」の結果、わが国は詐欺天国なのです。どうすれば警察が動かないか、最初から仕組んで詐欺を堂々とやって、ベンツに乗っている輩を見ると、どうしても血圧が高くなります。

posted by やすかね at 12:29| 千葉 ☀| 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする