2006年11月04日

難解な(困った)特別委員会資料

先日、役所から二つの文章が届きました。平成18年度版財政白書、と五井駅東口整備に関する調査特別委員会の資料です。財政白書のほうは分りやすい文章となっているのですが、五井駅のほうはどうもいけません。以下、私の理解不足があるかもしれませんが、当日に色々質問しても時間ばかりかかりそうなので、以下率直に「訳の分からない」ところをご指摘させていただきます。できれば全面的に書き直しをしていただきたいですね。

先ず、文書のタイトルとして「トータルコーディネーターの取り組み状況について」とあり、そのすぐ下に「※前回(8月2日開催)以降の取り組みとして」とありますので、おそらくこのタイトルは、執行部からの『報告』なのかでしょうが、読み進めると、報告事項あり、今後の検討事項などもありますから、簡単に「報告」などとは言えず、明確ではありません。結局文書の性格がはっきりしないまま先に読み進めざるを得ないのです。いずれにしても文書の性格を保留状態にしたまま先に進みますから、疲れますが、中身に入ります。

最初に「1、」とすべきでしょうが、単なる羅列となる「四角」で始まります。すなわち「□整備構想にかかるトータルコーディネーター導入に関する協定書」とそれに続くメモ書きのような記載は、単純にひとつの文章にまとめてかけないものでしょうかね。

中でも、どうしようもないのが、「○協定締結の目的」です。いきなり「4者は、」と来るのですが、冒頭から読み手に『保留』を押し付ける文章です。「誰が4者か」と疑問が湧くのが通常ですが、これについて質問すれば、『次に書いてある「協定者」です。』と答えるのでしょうが、3個目の○に書いてある「○協定者」の所に目を移すと、なんと3行しか書いてありません。「?」と思うと、ヨーカ堂とカインズを一行に書いてあり、よく見ると4者であることが分る仕掛けです。しかも最後に空白の一行があるのですから、ヨーカ堂とカインズを一行に書くのでなく、4行に書け!と言いたくなります。

次の「・・自覚と責任は」はともかく「ルール」と「ガイドライン」がどう違うのか発音が違うのは分るものの、ともにルールであることは変わりないでしょうから、これも後に書いてあります。では頭が疲れるだけです。
「全体的視点」と「総合的」とはどう違うのか、これもよく分りません。最後の「・・確立するため、導入するものである。」と結んでいるのですが、ここの文章は、「協定締結の目的」を明確にするために書いてあるのであれば、目的が「導入するものである。」では意味不明でしょう。

結局、□整備構想区域にかかるトータルコーディネーター導入に関する協定書の部分は、少なくとも
1、として「末尾記載の協定4者は、平成18年8月7日、本市の新たな顔(五井駅東口のことでしょ)作りを実現するとの自覚と責任のもと(自覚・責任などとダラダラ書く必要があるかは?)、事業推進(五井駅東口整備事業?それとも、どこまでの事業?)のためのルールやガイドラインづくりを策定し、全体的視点(?)から総合的(トータル?)にコーディネートできる推進体制(組織?)を確立するため、協定を締結しました。と書いたらもっと分りやすいと思うのですが・・それでも、一つ一つの単語の意味について質問したいですね。

{(資料のない人のため、面倒ですが原文を付け加えておきます。文字を小さくしたかったのですが、うまくいきません。)
□整備構想区域にかかるトータルコーディネーター導入に関する協定書
○協定締結日   平成18年8月7日付け
○協定締結の目的
 4者は、本市の新たな顔づくりを実現するとの自覚と責任のもと、事業推進のためのルールやガイドラインづくりを目指すものとし、全体的視点から総合的にコーディネートできる推進体制を確立するため、導入するものである。
○協定者
・市原市五井駅前東土地区画整理組合設立準備委員会
・株式会社イトーヨーカ堂、株式会社カインズ
・市原市

□整備構想区域にかかるトータルコーディネータ業務委託
○委託契約日 平成18年9月28日
○受 託 者 株式会社 アール・アイ・エー(住所略)
○契約金額 11,200千円(4者均等負担額 2,800千円:←ムダ記載?)
○履行期限 平成19年3月23日
○業務内容  都市交流拠点整備基本計画に掲げた目標や将来像を実現し、広域にアピールする都市交流拠点の形成を目指し、整備構想区域の全体まちづくりのコンセプト、街並みデザインのガイドライン、実現化の方策・ルール等を定めていくことを目的とする。}

二つ目の四角(□のところ)のところ、・・ここも一読では理解できません。どうして5個目の○の業務内容の文章が(都市交流拠整備基本計画に掲げた・・・)が「目的とする」で終わるのでしょうかね。また、この業務内容が前(最初の四角、□)に書かれている二個目の「○協定締結の目的」と異なっているのですが、どういう関係ですかね。「・・街並みデザインのガイドライン、実現化の方策・ルール等を」策定する。ことが、業務内容でしょうね。「定めていくことを目的とする」とは正に蛇足以外の何者でもないでしょう。頭がこんがらかっているとしか思えません。

{以下、三個目の四角の原文}
『□業務の取り組み状況
○4者合同会議
   これまで2回の4者合同会議を開催しており、11月中旬には3回目の会議   を予定している。(今後、月2回以上の会議を予定)
○整備構想区域での「まちづくりルール」の考え方
  整備構想区域でのまちづくりルールは、「ガイドライン」「地区計画」「エリアマネジメント」の3つの枠組みにより検討を進める考えであり、先ず、用途設定の必須事項である「地区計画」を検討し、その上で「ガイドライン」「エリアマネジメント」の検討を行う手順で進めるものである。』まで原文}

最初の四角から三個目の四角までの文章中に「事業推進のためのルール」とか、「実現化の方策・ルール等」「まちづくりルール」などの単語というか言葉が出てくるのですが、これらの関係をどう理解していいのか、しっかりと定義していただかないと、その時々で都合の良い言葉遣いをされてはこんがらかってしまうのですね。
また、三個目の四角の二個目の○(このように番号が無いと引用するにも大変なのです)の「○整備構想区域での「まちづくりルール」の考えかた」が、「ガイドライン」「地区計画」「エリアマネジメント」の3つの枠組み、により検討を進める考えであり、主語と述語をつなげますと「まちづくりルールは・・検討を進める考え」とは、結局「ルールは・・考え方であり」となるのですが、日本語として分かりません。

また、次に続く「地区計画」を『検討し』、その上で「ガイドライン」「エリアマネジメント」の『検討を行う手順で進める』、検討し、検討を行うとは、いったい何をやるのでしょうかね。検討ばかりしていても一向に物事は進まないはずです。検討したら結論を出し、次の検討を加えまた一定の結論を出さなかったら、何のための検討か分らないでしょう!
「地区計画」を決定し、その上で「ガイドライン」「エリアマネジメント」を検討・決定し云々となるはずです。

以上、僅か三行ずつの文章を3個書いてあるのですが、この理解困難な文章を数十回読んでも意味は通じません。また一つ一つの言葉の定義を日本語でしっかりと決めて、事業を進めなければ、それぞれの関係者は後日自分の都合のいい解釈を行い、紛争の素を作ってしまいます。
「会議」の時間だけかけて、ダラダラと訳の分からない説明をするのはぼちぼち止めて、全体的な話を分りやすくしていただかないことには、議員も市民も、職員だって十分理解ができないと思うのですが、いかがでしょうか?

次の二枚目の紙のタイトルも、その性質が報告か提案か、読めば一応は分かりますが、「市原市総合公園基本計画について」とだけあり、非常に不親切です。この「報告」についても、だれが書いたか分りませんが、「目的として実施。」と止められては、実施したのか、実施しないのか、実施の予定なのか、分からないでしょう!「目的として実施しました。」、「配布しました。」、「掲載しました。」となぜ書けないのかと思います。

わずか数行の文章ですが、市民・職員と各委員のご理解を得やすくするため勝手に「添削」したのです。この添削のために要した時間は、悪いですが、自分で文章を書く十倍以上の時間を必要としているのです。冒頭に書きましたが、誰にでも意味の通るように書き直していただきたいことを再度要望して、私の悪口を終わりとします。
posted by やすかね at 01:53| 千葉 ☀| 議会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする