12月10日(予選)、11日(本選)両日NPO法人フォーエバー主催で第1回落語国際大会が記載されました。78名の応募の中から39名が予選に参加し、三遊亭圓馬師匠の門下から10名が予選会に出場しました。私も圓馬一門から「せんよう(千葉)亭ロイヤ」の名前で出演し、第3会場の光明寺本道で「つる」を8分にまとめて熱演しました。その結果見事に予選を・・・通過できませんでした。
本選は、3会場から各3名選出され、せんよう亭一門3名、鹿鳴家(かなりや)一門4名の外、フランス人の尻流さん、御門屋菊之介さん、最後に新作落語で挑んだ、校長になりたいという高校の先生である成田家光蝶さんが特別枠で出場して、計10名で行われました。
中には予選の8分に枕を適当に2分ほど足すという「手抜き」もありましたが、それ以外は全員熱演で、本物の寄席に木戸銭を払って聞くより面白かったというのが率直な意見です。フランス人は「国際大会」ということで、「外人枠」で出たのだろうなどと高をくくっていたのですが、その演題「動物園」は物凄い迫力であり、これなど本物の寄席で、前座のやる「開口一番」をはるかに凌駕していました。特に多少アクセントが変でしたが、日本語には全く誤りがなく、終了後名刺を頂いたところ、外交官のようであり、日本滞在14年ということですが、フランスでも相当の高学歴であろうと思いました。
優勝した鹿鳴家さん歩さんの「鹿政談」は、真打といえる話芸で、審査員及び会場全体が一致した結論だったと思います。準優勝は我が一門のZ(ゼツ)校長さんの「ちりとてちん」であり、裏に住む知ったかぶりの「たけ」に腐った豆腐を食わせるという「す豆腐」のような話を関西弁で見事に演じていました。
予選で私と同じ第3会場で「弥次郎」を物凄い迫力で演じた「センセイ」は、堂々としたものでしたが、枕で「予選は遊びでやった」と話したほか、15分の制限時間の枕で羽織を脱ぐなどという鼻についた演技がイヤミで、また話の内容は堂々とした「男の花道」でしたが、約2分弱オーバーしたことで、審査対象から外されたのではないかと思いました。とても上手だったのですが、残念です。
来年は、参加者のレベルがとても高いということで、挑戦するには面白いようです。ゴルフでも落語でも何処にでも上手な人は五万といるというのが実感です。しかし、最後に審査員の師匠が『皆さん、プロになるなんて考えないほうが良いですよ。』と言っていましたが、なんでもそうでしょうが、芸事でプロになることは、色々の面で大変だということでしょうね。アマチュアが一番気楽ですよ。やっぱー!
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