2011年11月14日

TPP参加は政治の最大関心事

10月下旬稲毛新聞に投稿し、これが11月9日千葉市内15万部に配布されましたので、このブログに掲載します。原稿から記事になるまで20日ほどありましらが、それにしても、実にタイムリーでした、昨日は、野田首相がオバマ大統領と会談し、これに対して中国が牽制していますが、中国は最近航空母艦を持ち、尖閣列島、ガス油田開発などわが国の権益を害するのではないかと懸念されています。この様な意味からも、最後に書いてあります経済ブロックとして中国を「仲間外れ」にして行こうとすることが、わが国の国益に適うのか、経済産業省と農水省だけでなく、外務省・防衛庁などとわが国の意思統一を図り諸外国と対峙することが不可欠です。
わが国の国会議員はグローバルスタンダードでものを考える能力がなくては勤まらないと思いますね。どこかの国会議員は、政務官になったこと自体が嬉しいらしく新年会で数十回「政務官」を繰り返したようですが、政務官になることが大切なことではなく、何を考えどの様に行動したか、それが大切ですし、しかもそれがどぶ板のことではなく、わが国の国益を考える「グローバルスタンダード」でなければなりません。そしてさらに国民を説得できる能力が必要と考えます。

TPP参加は政治の最大関心事
今最大の政治的問題はTPP参加の是非です。わが国は人口減少、若年者の就職難、20年も続く低成長から巨額な財政赤字、年金問題と東日本大震災からの復興など、現状を大きく変えなければ確実に沈没してしまいます。自民党・公明党・共産党の賛成で千葉県議会は10月18日TPP参加反対の意見書を採択しましたが、TPP参加反対の大きな柱である農業・医療従事者などを「説得」できる政治家の強力なリーダーシップが不可欠です。
閣内でも対立
閣内でもTPP参加の是非をめぐり経済産業省と農水省で対立していますが、その根拠となる経済的影響に対するデータがそもそも違っているのです。要するに閣内でも「見通し不鮮明」で、TPPに参加したときの影響は明らかでないが、「交渉」参加すら反対している農水省は、言うなれば幕末の尊皇攘夷派とでも考えればよいのでしょうかね。
明治維新の貿易の自由化で成長した
ところで、明治維新(1870年)までの江戸時代50年間の平均成長率が0.2%であったものが、1870年から1940年まで平均成長率は1.9%と上昇しました。しかし、自民党が政権運営した1990年からの「失われた20年」は明治維新後より低成長でした。(後出「日本経済の底力」13頁)
自由貿易は国境をなくす
昭和初期、朝日新聞を先頭とするマスコミが満蒙進出を煽りたてる中、戦後内閣総理大臣となる石橋湛山は『戦う石橋湛山』(東洋経済)の中で「支那(ママ)全国民を敵に回し、引いて世界列強を敵に回し、なおわが国はこの取引に利益があろうか。」と外国領土を侵略して資源を獲得するより、自由貿易こそわが国の利益になると主張しました。
楽市楽座が経済を成長させる
明治以後、世界中の帝国主義国家が外国を植民地にして自国経済を活発させたのですが、現在は国境を越えて人、物、資金が自由に移動できる社会こそ経済発展の原動力、人間生活を豊かにする方法でしょう。昔、織田信長は税金のない楽市楽座で経済を活発化させましたが、今やグローバルに楽市楽座を展開するのが経済発展につながるようです。
TPP参加でアメリカの餌食になるか
『拒否できない日本』などでアメリカの対日政策を批判し、さらに『国家の存亡』(PHP新書)で関岡英之氏がTPP参加に反対しています。これに対し戸堂康之氏は『日本経済の底力』(中公新書)の中で経済成長は生産性の向上にあり、TPPに参加すれば日本の底力が発揮され、国難を乗り越えることができるとしています。農業にしてもわが国の質の高い生産物は十分世界に対抗できると、丹念に経済指標を整理して主張しています。政府は19日(10月)農業のため、さらに4000億円の補助金を用意するようですが、農業基盤整備ならともかく、個別所得保障のようなバラマキでは日本の農家は強くなれません。
TPPの本性はブロック経済
最後に知の怪物と言われる佐藤優氏は、台頭する中国をブロック経済であるTPPの外に置くことでコントロールできると『一冊の本』(朝日新聞出版2011 10月34頁)で喝破しています。先日テレビのコメンテーターもTPPは対中国戦略に有効との趣旨の発言をしていました。佐藤優氏の日本の政財界・マスコミに対する影響力は今や絶大ですね。
posted by やすかね at 14:52| 千葉 ☁| Comment(0) | 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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