2006年08月01日

中学生の居残り佐平次

最近、子供の事について触れていませんでしたが、5月6日、落語の居残り佐平次のような中学生が逮捕された事件がありました(7月13日産経)。

佐平次は、仲間を集め1円程度の割り勘で、遊郭にあがって飲んで踊って泊まって、その後の勘定は全て俺に任せろ、という話です。予め集めた金子(キンス)は田舎のお袋に送り届け、皆は一文無しで遊郭に上がりこみます。佐平次を除く仲間は仕事が早朝という理由で早々にトンずらします。

翌朝、店の番頭が御代をいただきに行きますと、「粋じゃないねー」などといいながら「表があれば裏があるんだ、今日あたり皆でまた繰り出してくる」などと調子の良いことを言いながら、また鰻を注文したりして、勘定の支払を引き伸ばすものの、引き伸ばしきれなくなり、とうとう「お足はないよ」と白状すると、番頭からそれではお客さんのお友達の家にご案内下さい。と最後通牒を言われて初めて「昨日会ったばかりの人だから家は知らない、名前も知らない、勘定も払えない」と居直り、布団部屋に引き下がる、という話です。

その後のやり取りも大変面白いですが、この話を知ってか知らずか、中学生(14〜16歳)12人がジャンケンして、負けた2人の少年が「今日は俺のおごりだ」といいながらで店に入り、仲間を先に返し、店に残った少年が隙を見て、店から逃走してしまうという事件です。これは立派な詐欺が成立し、無銭飲食で12人が逮捕されたということです。

少年たちはこれまでにも、所沢市内のうどん店、牛丼店、ファミレス、焼肉店などで犯行を繰り返したようです。そこまでやると、明らかにゲームは逸脱し立派な犯罪集団であり、世間様もそう甘く扱ってはいられません。

先日、数年前国選事件で担当した当時の大学生(窃盗で執行猶予2年)が執行猶予期間満了直前に信号無視で人身事故を起こしてしまった、どうしたら良いでしょうか、と相談に来ました。

彼等は3名で高校などに侵入してパソコン、楽器などを窃取して逮捕された事件で、当時大分私にお説教されました、といっていましたが、彼らは有名なW大学生と浪人2人で、現在では立派に更正して営業マンとして真面目に働いているようでした。

窃盗という前科に対し、不注意の業務上過失ですので、執行猶予の取り消しはないでしょうとアドバイスしました。

中学生と大学生では事件として扱われたとき、刑事処分は勿論、社会的制裁(退学など)も大分違うと思いますが、若かりし時の過ちとして更生の可能性がどう異なるのでしょうか、よく分かりませんが、中学生としては大分やりすぎですよね。

美味しいところは自分たちで頂き、辛いところ(代金支払)は親がするのではお仕置が足らないような気もします。
posted by やすかね at 18:03| 千葉 ☁| 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする