2011年02月02日

大切です間違ったときの「スイマセン」

司法試験の合格者が増加して、「弁護士のレベルが低下した。」と世間で心配されています。これまでは、「一般的に必要なレベルを備えているが、たまには能力不足の弁護士がいる。」との原則的ルールが通用していたのですが、最近は原則と例外が逆になっているのでは、と危惧感を覚えます。

本日の法廷でのこと、通常会社は取締役であれば「代表権」があるのですが、代表取締役を定めますと、平取締役は代表権がなくなります。原告は『代表取締役某何某』となっているのに、原告席に代表者とその妻らしい女性が着席していますので、あれって感じで
私が「そちらの方はどちらさんですか?」と原告代理人に質問したところ
原告代理人『代表者です。』
私:「へぇー共同代表ですか?」「そうすると訴状の記載と違っていますが・・」というと
原告代理人:『共同代表ですから、訴状を訂正します。』と簡単に訴状訂正を約束しました。
私:(後で書記官室に行って会社の謄本を確認する必要を感じつつ)「あっそう。」
とのやり取りを終えた

直後裁判官が入室して、私と同じような疑問を感じ開口一番
裁判官:『〇〇子さんですか。どういうご関係ですか』と原告代理人に質問
原告代理人:『代表者です。』と答え
私:「今、訴状を訂正する、ということを言われました。」と間に入って言うと
裁判官:『会社の謄本を見ますと、取締役ですね。』
原告代理人:『私は共同代表と聞いていましたので』と答えた
弁護士たるものが、通常の代表と共同代表の違いも理解せず、謄本も見ずに平然と答えた。

そこで裁判官『被告代理人、関係者ということで良いですか。』と場を取り繕うとした
私:「代表者でないので・・」と原告代理人の態度が気に入らないので、原告席に着席拒否
原告代理人:『異議があるということですか』とくって掛かる状況
私:「そういう問題でなく、私は単に質問していただけで、訴状を訂正するというから」
裁判官:『?・・とりあえず奥さん傍聴席で』
となりました。
この新米弁護士、訴状提出のとき原告会社の謄本も見ずに、共同代表というきわめて例外的なことを『その様に聞いていますので』という安直な根拠で「共同代表」と信じ、その間違ったことを平然と法廷で「陳述」して私には『訴状を訂正します。』などと出来もしないことを「約束」したのです。

結局極めて初歩的な間違いに対し、僕の質問に誠実に答えず、逆に顔を赤くして『反論』したうえで、『訴状を訂正します。』などと自分のアホをさらけ出してしまったのです。
もう少し先輩に対して謙虚になれば良いものを「ため口」を聞いたために依頼者の前で赤っ恥を書いたのです。無知の知ということを知っていれば、僕の質問から、自分の間違いに気付いたはずなのですが、その根本(誰でも間違いがある、間違ったときは素直に誤りを認め、陳謝することがさらなる恥をかかない)が理解できていませんから、裁判官の前でも正々堂々、謄本も見ないまま『共同代表です。』とやってしまうのです。

僕も相手が新米ですから、僕の質問に誠実に答えているなら依頼者の前で恥をかくようなことにはなりませんでしたネ。大切なことは「ごめんなさい、すいません。」の一言です。
posted by やすかね at 14:42| 千葉 ☁| Comment(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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