2010年11月09日

刑事鑑定書の問題点

裁判で、高度な科学的判断を必要とするとき、必ずしも専門家ではない裁判官の事実認定に対して必要となるのが鑑定です。
古くは、古畑鑑定などという罪作りな「鑑定」もありました。どういうわけか「科学者」が裁判所から鑑定を求められると『博士』という人種は「偉くなる」のですね。
そういうわけで、この様な偉い肩書きのない私たちはどうしても『〇〇博士』などといわれると嫉ましさからですか、「条件反射的反発」をしてしまうのです。『博士』ですから「素人」が常識的に質問をしたりしますと「なんだ、お前、そんなことも分らないのか」などと質問者をさげすみながら、実はとんでもない間違いをしていたりするのです。

有名な古畑鑑定では、鑑定人が「俺が真実を述べるのだ」などと殆ど神様のように偉くなってしまい、とんでもない冤罪を作り出していたのです。
昨日は、大した事件でもありませんでしたが、公訴時効直前の5年前の業務上過失致死(今は法律も変わりました。)の事件でした。時間がかかったのは有罪とするに足りる証拠が不十分だったのです。そこで、鑑定が出てきました。

検察官は、起訴するのであれば、通常遅くとも事故の1年以内には「裁判」になるのですが、本件は5年が経過しようとしていました。

目撃証人もおり、この証人の調書も出来ていました。この調書によると証人は24年以上バイクに乗っているバイク専門店の店長です。

彼の証言(調書も)によると、青信号になり、発信した証人のバイクを赤いバイクは、証人が事故目撃の直前80キロで43.8m走行する間に84.8m進行していますから、証人のスピードから被害者のスピードを換算すると被害者は150キロ以上の猛スピードで交差点に突っ込んで行った事になります。証人は120キロ出ていたと証言しています。

これに対して鑑定人の「博士」は、バイクは衝突で車軸が42センチ短縮したので、「バリア換算」すると69.1キロであるからという理由であとは車の凹みを測った警察官の測定記録を見て、運動量保存法則の換算式を参入するとバイクのスピードは81キロ以下である、と「権威付け」していました。そもそも、最初に69.1キロと「判明」しているのであればそれ以上の計算は不要でしょうにね。バリア換算が仮の速度なら再度式に入れなおし、計算するのが正しいでしょうにね。

この鑑定人は、現場はおろか、バイクも車も見ずに、バイクが何センチ短くなった、車の凹みがどの程度であったからこれを計算式に入れるとバイクのスピードが速くても81キロであるなどと言っているのです。

大体、金属が塑性変形するにエネルギーが必要でしょうが、それは金属の性質・形状・加工の方法などで強度も異なるから、異なった材料とか様々な車両の形状などを元に実験を繰り返したデータがなければ凡そ信用できないであろうと思いますのに、材料の違いなど無視したデータを元に『算出』した数字が正しいと決め付けています。

現場に行けば、正確な距離と時間が分りますから、ここに長年の経験に基づく「感覚」でのスピード感でスピードを計算したほうが、訳のわからないデータを元に常識とかけ離れた結果を出すより『真実」に近いでしょうね。経験の長いバイク乗りのスピード感覚の方が「科学的データ」より正しい速度がでーたりしてね。

僕は、鑑定人に現場でのスピード感覚に基づいて距離と時間で算出されたスピードから謙虚に換算速度を見直す考えはありませんか、と聞いたところそのような謙虚さは残念ながら持ち合わせていないようです。全く困った鑑定人ですね。この程度の鑑定人に数十万円の鑑定料を払うほど税金の無駄遣いはありません。
あーあ馬鹿馬鹿しい!

posted by やすかね at 17:08| 千葉 ☀| Comment(0) | 法律 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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