「姦通罪では、石打の刑」「相手の持ち物を褒めてはいけない。」「世界の原油取引は実際の生産量の1000倍である。」など、わが耳を疑う講演内容でした。
11月11日市原市民会館会議室で市議会議員研修会があり「日本アラブ協会」事務局長北村信幸氏の講演がありました。
北村氏は、W大学商学部を卒業後大協石油に入社後77年からイリノイ大学でMBAを取得し、コスモ石油理事など活躍された後、07年から現職という経歴です。
昨年は、「博士号」を持つ人の講演で、講師のセンセイの犯罪白書の読み方、議会のチェック機能の解釈などに問題があり「噛み付いた」のですが、今年は、通常では見ることも聞くこともできない講演内容(オフレコもある)で、アラブに関する社会経済とアラブの下半身の二本立てであり、講師の器を感じさせる充実した研修会となりました。
冒頭の「姦通罪」に関して、イスラムの女性が結婚前男性と関係を持つことは絶対許されず、「一族の恥」ということで恥をかかされた父親とか長男は、娘・妹を外国まで追いかけガソリンをかけて焼き殺すということを聞いたことがありますが、講演では、姦通罪の犯人を首まで土に埋め、この「罪人」に対し通行人が石を投げて殺す、のが刑罰だというのです。
(講演会ではでませんでしたが)その石もこぶし程度の大きさの石を投げるのであり、大きな石を投げて一回で死なないようにするというのです。
また、どうして相手の持ち物を褒めてはいけないのでしょうかね。日本人の価値観では相手が素敵なネクタイなどをしているときは「素敵なネクタイですね。」と褒めるのが、洒落ているのですが、イスラムの社会では「相手の持ち物を褒めてはいけない。」というのが「常識」だそうですが、わかりませんでした。
これは、相手の持ち物をほめるということは、褒められたネクタイには褒めた人間の嫉妬心が付いてしまい「汚らわしい」ことになるから、このネクタイは褒めた人にあげることになる、というのです。ですから絶対相手の持ち物を褒めてはならないというのです。
WTIの石油取引は、実際の生産量の千倍の先物取引(4億バレル)が行われているそうです。小豆などの先物相場では「決済日」があり、期限がくると現金と小豆が交換されることになるのですが、原油生産量の千倍もの取引の決済日がどうなるのか、50万トンの石油タンカーなどを用意して商品の受け取りに行くのか、しかし現物がないのですね。
これは大変だ、などと不思議でしたので、この質問をしたところ、何のことはない、決済日はカネを払って先送りするということです。石油タンカーの用意はいらないのです。
この先送り制度(本来の先物取引は、価額変動リスクをさける目的)によって現実の生産量の1000倍もの「取引」が行われ、世界の原油の値段が決まってしい、この原油の値段で世界経済が動くのですから、「世界経済」という化け物は、常識人の理解できるものではありません。
何時でしたか、「学」とは科学であり、(発生した事実から因果関係を予測して)結果を予測できる法則を発見するものであるというようなことを書きましたが、「経済学」は正に科学ではありませんね。ですから「経済学者」などという人の話は、まともに聞いていられるものではありませんよ。
話しがそれましたが、講演会のあと懇親会となり、北村先生をご紹介した某議員は「誰か、家のかみさんを褒めてくれないかな。」などと、素面(しらふ)で言っていましたね。
2009年11月12日
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