2009年09月10日

民主党の「国家戦略」

先の総選挙で圧勝した民主党は、選挙の目玉として国家戦略局を設置するとしていました。報道にあるとおり、既にその外郭は決まったようですが、これは、いままでわが国で重要とは思われつつも、自民党政権ではできなかったことで、大いに歓迎すべきことであります。

どうして、できなかったかと言うと、日本を征服したアメリカは、戦後の対日政策の骨格として、日本をアメリカ式の民主主義国家、いわば哲学のない資本主義国家として、丸ごとアメリカナイズしようとしたと思います。その結果、わが国は戦後の国際政治の中で「アメリカのコピー」などと言われ、独立国として独自性を発揮できていませんでした。

また仮に、日本がソ連・ロシアと平和条約を締結して、日本に北方領土が返還されてしまっては、日本国民の反ソ感情が和らぎ、アメリカの世界戦略に大きな障害となるから、アメリカは、日本の北方領土返還交渉には、絶えざる妨害をしてきたのではと思います。

鳩山内閣当時ソ連が、平和条約を締結すれば、北方領土の返還に応じる、と明確にしたにも関わらず、その後の自民党政権では、ソ連との平和条約締結交渉は、議題に上りませんでした。したがって、未だわが国とソ連・ロシアとは、喧嘩をした後の仲直りをしていない状態です。

これに対してわが国の外務省は、善意に解釈すれば省としての国家戦略をもっていたものの、これを政権党及び国民が共有できる基本戦略とすることはできませんでした。長い間、「北方領土返還」というと、だれもが眉をしかめる「右翼」と言うことになりました。穿った見方をすれば、アメリカは、右翼に街宣車で「北方領土返還!」と騒がせておけば、国民の声には、ならないだろうと考えたのではないかと思います。

要するに、これまでのわが国の国家戦略は、政権政党の中には存在せず、北方領土は外務省、エネルギーは経済産業省、日本の食糧は農水省、ということで完全縦割り行政の中でしか論じられてこなかったと思います。

国土交通省は公共事業一本で、国土に対しての国家戦略などなかったでしょうし、道徳も哲学も宗教も教えられなかった文部省も同様でしょう。防衛庁に至っては、完全にアメリカの世界戦略に組み込まれていました。
この縦割り行政の上に、いわば樽の蓋の様に自民党政権が乗っかって、官僚の作文を読んでいたのですね。

ですから、閣議といっても事務次官会議の上塗りでしかなかったものですから、今度廃止されるようです。たぶん民主党はこの様なことを考えて官僚組織の上に国家戦略を束ねる政治組織を構築しようとしていると思います。

posted by やすかね at 16:51| 千葉 ☁| Comment(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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