過日、町会長会の評議委員懇親会の席上、市議会議員としては異例の話をさせていただきました。市長は市原のこと、星野議員は南市原のことを話しましたので、私は「なぜ鈴木宗男が逮捕されたのか、やっと分かったので、その話をします。」と少し興奮しながら話を始めました。
町会長さんの集まりは、元校長先生など学識も高く人生経験も豊かな人が多いので、大丈夫と考えてのことでした。
先ず、鈴木宗男と言いますと「宗男ハウス」などと国会で笑われて失脚させられ、現在は、北海道からカムバックして頑張っています。この宗男の逮捕は外務省がおきて破りをして共産党にまで情報提供しましたのは、ご記憶にあると思います。
少し歴史を戻りますと、ソ連が第二次大戦での領土不拡大などの国際ルールを破り北方領土を占領したものの、これが連合国の間でも認められてきました。これを見て私達日本人の多くは、なんとソ連はひどい国かなどと思っているのが原状です。
しかし、これはアメリカの深遠な陰謀でしょうね。どうしてかというとソ連(ロシア)が北方領土を占領している以上、日本人はロシアに対しても友好的な感情は持たないでしょうし、その限りにおいて日本は永遠にアメリカの世界戦略に組み込まれていることになります。
私が学生の頃、既に40年近く前、アルバイトで横浜にある三菱ドッグでソ連の冷凍船の修理などをしたとき、日本語を話せるロシア人と北方領土のことを話したことがあります。日本に来るロシア人は少なからず「国益」を考えて行動すると思いますが、そのロシア人は「日本と平和条約を締結すれば北方領土は返還されるでしょう。」といっていました。
即ち、当時のソ連は、共産圏でアメリカと冷戦状態でしたが、日本はアメリカと日米安保条約を締結して極東での戦略上きわめて重要な国です。
この日本がソ連と仲良しになってしまっては、ソ連は天然ガスも石油もまたロシア人女性は大変な美人ということで日本人は大きくソ連ロシアに傾斜してしまうことになります。
パクス・アメリカーナ(世界に覇権を進める)アメリカは日本がロシアよりになることは絶対許せないのです。ですから、アメリカは、日本の外務省が真剣にソ連と平和条約締結交渉する、などという事は絶対許せないことなのです。
これまでにも、歴代の内閣総理大臣は口では、北方領土交渉をすすめるなどと言いながら、本心ではアメリカが怖いので、口先だけの交渉にとどまっていたのです。アメリカに逆らえば田中角栄のように突然アメリカから海を越えて賄賂授受が発覚してたちまち失脚してしまうのです。
小泉に至っては、ブッシュの前でギターを持って歌ったかどうか知りませんが、馬鹿馬鹿しい道化(プレスリーの真似)までしていましたね。その挙句わが国は、アメリカ発の金融危機で何百兆円もの損害を受けています。
その様な基本的世界戦略から、アメリカはロシアが北方領土を返還させないようにして、日本国民が反ロシアの感情を持ち続けるようにさせています。
そこに、鈴木宗男は北海道出身で熱心に北方領土の返還に向け、努力をしていたのです。これだけならアメリカはまだ鈴木宗男を許せたのでしょうが、9・11テロの前日アルカイダと戦っていた指導者が殺され、これはえらいことになると考えていた矢先の9・11でした。
宗男は早速小泉の親書をもって中央アジアに飛び「テロとの戦い」の拠点となる飛行場利用の確約を取り付け、これを世界に向けて発信しました。この素早い宗男の動きに対しアメリカは正直なところ、驚いたのでしょうね。宗男の実力を!
この実力者の宗男がこれから誠心誠意北方領土の返還交渉をすすめた場合、ひょっとするとロシアは日本に北方領土を返還してしまうかもしれない、これはアメリカの国益にとって由々しき問題である、と思ったでしょうね。
そこで、小泉をして鈴木宗男と佐藤優を逮捕させるという国策捜査を行わせ、両名を断罪しようとしたのです。しかし、その後鈴木宗男を北海道の比例区から当選して復活を遂げています。
外務省の分析官である知の巨人佐藤優氏も言論界で世界の国家戦略の内側を披瀝しながら真の国益を図るために頑張っています。佐藤優氏は数十万部の著作を出していますが「私の読者は、5000人である。」と話していました。これは中々含蓄のある言葉です。私も何とか5000分の一に入りたいものです。
私のブログの読者は、何人いるのでしょうか。5人か10人か?