2008年09月16日

民主主義の危機

北京オリンピックと民主主義への反省
北京オリンピックでの女子柔道の代表選考会で若手に二度負けた谷が、日本代表となりました。テレビを見ていて「だったら、どうして選考会などやるのか?」と疑問に思った人も少なくないと思います。マスコミも代表選考会の『不正』など一言の批判もなく「ママでも金」「三連覇」などと囃し立て、本人も恥ずかしげもなくインタビューで「金をとる」などと答えていたのです。
柔道連盟に抗議をしようとも考えたのですが、多勢に無勢、止めてしまいました。

結果は見ての通り、数分間の猫ジャブを繰り返し、あえなく敗退(敗者復活で銅メダル)、当たり前です。世界を甘く見て選考会で負けた選手でも金メダルをとれる、と世界の柔道を馬鹿にしています。それ故、わが国柔道連盟からは、国際柔道連盟の理事を出せていません。
とにかく、マスコミの中にも代表選考会の結論をおかしいと考えて人もいたでしょうが、わが国では、『不正』でも、「谷が日本代表に選ばれて良かった」ということから人様の慶事を批判するなど、タブーですから、マスコミもこぞって「ママでも金!」などと浮かれていたのです。

しかし、敗退となった途端、マスコミも一言の反省どころか一切報道しなくなりました。谷自身からも、代表選考会で負けて代表になり、その一方で若手の将来を奪ってしまった事への反省とお詫び会見もありませんでした。

今後谷は、大学の教職に就くなどして「優雅な柔道人生」を送れるでしょうが、本来代表となって金メダルを取れたかもしれない若手選手の将来は、一体どうなるでしょうか、人生何度もチャンスがあるわけでもありませんから、柔道連盟とマスコミは、罪深い過ちをしたものです。
この一連の経過を見ていますと、60年以上前、アメリカとの戦争突入などばかげている、と考えた人々もマスコミも沢山いたのでしょうが、国民を途端の苦しみに突き落としてしまった民主主義の危機、今まさに日本は、再び民主主義の重大な危機に遭遇しています。

民主主義にとっては、例え、一人でも批判しなければならないのです。代表になれなかった若手は「勝っても代表になれなければ、私どうしたらよいでしょうか?」と監督に聞いたそうです。
監督いわく「ママになれ!」冗談じゃないですね。
posted by やすかね at 23:56| 千葉 ☀| 政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする