水曜会では、毎月一回、朝7時から90分間、議員研修会を開催しています。これまでにも、外部講師・執行部などを招いて、重要政策・課題について研鑽を続けています。9月は、緑水会の当番と言う事で、伊藤やすかねが「弁護士」として、来年5月から始まる「裁判員制度」についてお話をしました。
この裁判員制度は、多くの国民にとって『裁判なんかに、どうして俺達が・・』という思いが強いものです。また、多くの国民にしてみれば、自分が裁判に関わることは「裁判沙汰」と言われるように、人には話せない、話したくない、関わりたくない重大事です。今回の裁判員制度は、この出発点から多くの国民が疑問を感じているのです。どうしてでしょうか?
皆さん、誰でも、具合が悪くなると、健康の素晴らしさを実感します。同じように毎日、家族と共に毎日幸せな生活を続けており、トラブルにも巻きこまれていない人は、裁判なんて全く関係ありません。ですから、裁判員制度が選挙の争点になったこともなく、ある日突然『さあ、国民の皆さんに裁判をしていただきます!』『選ばれた人は、理由がなければ拒めません』『裁判の秘密を洩らすと、刑罰があります』等といわれ、「オッ・トッ・トッ」と尻込みをしてしまいます。
そこで、勉強会では、裁判員制度の中身などにはあまり説明をしないで、どうして裁判員制度が制定されてきたのか、ということを納得してもらうために重点を置きました。
日本の裁判は、昔からお上がやるもので、大岡越前守とか桜吹雪を見せて、「解決」と言うのがストーリーでこれが国民に人気があります。水戸黄門も最後に印籠を見せて、悪い奴が「ハハァー」と土下座しておしまいです。こんなところがわが国の裁判の出発点でしょうかね。
結局は、裁判員制度も、国民の声が大きくなって取り入れた制度ではない事が明らかです。実は、今、弁護士増員を迎え、若手弁護士も就職が大変です。どうしてこうなったのかと言うと、実は、いずれもアメリカからの強い要求です。日本もアメリカの様に、裁判沙汰の社会となるのでしょうかね。ヤダヤダ。
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