ダイソン掃除機の修理方法
強力な吸引力に惚れ、大枚7〜8万円で購入し7〜8年使用してきましたが、とうとう吸引力も無くなり、モーターも加熱し数分しか動かなくなりました。
しかし、大丈夫です。簡単に「修理」出来ます。先ず、集塵ボックスを外すと、小さな長方形フィルターがあります。さらに車輪の脇にあるボタンを押しますと、直径15センチほどの厚めのフィルターがありますから、これらを水道の蛇口で水を流しながら、汚れた水が出なくなるまでよく洗い、脱水して24時間ほど乾燥させてリセットしてください。新品同様の性能がよみがえります。
実は、壊れてしまった高級なダイソン掃除機が簡単によみがえるまで、ダイソンのサービスセンターとの戦いがありました。以前にも「壊れないものを作るのは簡単なことです。」と豪語したマキタのチェーンソウ、JIS規格にないVベルトを使っていた日立の洗濯機、マグネトロンが簡単に壊れたパナソニックの電子レンジ(何れもクレーム修理)などありましたが、これは全て資本主義社会で作られる商品の使用価値が問われる問題です。(モーターは人間の発明した最も有益優秀な機械部品で、壊れる事は本来あり得ない。)
ダイソン掃除機が殆ど動きません。0120で始まる本体に書かれているサービスセンターに電話して型式を伝えますと『製造から相当期間が経過していますから、お預かりしての修理はできませんので、お買換えの時期と思います。』全く納得の行かない回答です。
昔の掃 除機なら10年以上経過してもモーターが動かなくなる事はありません。しかし、フィルターの掃除が面倒、吸引力を大きくすれば、排気口から吸い取った埃を撒き散らすのが最大の欠点でした。この二つの欠点はダイソンが使用するサイクロン方式で見事に改善されました。
そこで、高額な掃除機を購入しても、長年使えるなら安い買い物と考えて、ダイソンを家と職場などで4台購入したのですが、先の通りサービスセンターは『お買換えの時期です。』ということです。しかもその原因がモーターの不調です。古くなりゴミ捨て場に捨てられている電気製品から外されたモーターも動きます。人間の発明した機械の中で最も頑丈なモーターは殆ど壊れないのです。
ダイソン掃除機がモーターが加熱して直ぐ止まってしまうなど考えられませんから、電話口で「外した小さなフィルターあまり汚れていない。どうしてモーターが熱くなるのだ。」「モーターが壊れるなどおかしいだろ。」「買い換えろといわれてもダイソンは買わない。」「これを棄てろというのか。」と散々悪態をついていますと、とうとう最後に『片側の車輪の脇のボタンを押しますともう一つフィルターがあります。』と説明がありました。(使用説明書の記載は不明)
ダイソンが白状したのです。元来掃除機など壊れるものではないのです。『お預かりしての修理』などと言っていましたが、要するに代理店を通じて掃除機をお預かり修理をするというのは片側の車輪を外し、フィルターを交換すれば「修理完了」です。恐らく修理代は数万円でしょうが、面倒くさがり屋の人はサービスセンターに電話もしないで買い換えてしまうのでしょうか。勿体ない話しです。
多分ダイソンは、集塵ボックスの下のフィルターは長年使用しても殆ど汚れませんが、チョット見えないところに肝心のフィルターをつけ、これが詰まると、空気が流れなくなり、モーターの加熱から火災の危険を回避する為、サーモでスイッチが切れるように作ってあるのです。
『壊れないものを作るのは簡単だ』というマキタではありませんが、壊れていないものを『壊れてしまった』と誤解させ買換えさせるのも資本主義社会の商品の使用価値に関する大問題です。これが偽装牛肉事件(食べられる使用価値を偽装)で問題となった食品事件なら大きな社会問題です。