カルロスゴーンが、4度目の再逮捕となりました。ゴーンは、フランス政府の意をくむルノーの代表として日産の権力を握り、やったことは、従業員2000人の村山工場を閉鎖し、フランスに生産工場を作るなど、日本が恰もフランスの植民地であるかの如く振舞っただけでなく、日産の財産を私的に食い物にしていた実態が明らかとなりました。
ゴーンは、巨額の年俸だけでは足りず、ベルサイユの宮殿での結婚式(再婚)、妻、息子の会社に日産の資金を流し、年に数日しか使わない外国の別荘、50億円するクルザーなど、これでもかという程日産の財産を食い物にしていました。
しかも、この守銭奴は、さらなる金もうけを考えた挙句30億円の損失補填の為、38億円の日産の資金を流用しました。
フランスのトップエリートの強欲は、どこに原因があるのでしょうか。
どこかで書きましたが、平和に暮らしている猿の群れに、籠一杯食いきれないバナナを入れると、途端に喧嘩が始まりました。欲をかいて、食いきれないバナナを独り占めにしても、意味がないのですが、猿知恵では分からないのでしょう。
食べきれないバナナが不要なのはゴーンにもわかるでしょうね。お金を使いきれない程集めても腐りませんが、猿はお金を欲しがりません。
この構図から、猿とゴーン、お金とバナナの組み合わせは同じですから、ひょっとするとゴーンはサル知恵でお金を集めたのですね。
食欲も性欲も名誉欲もある人間は、欲の限界を知っているのですが、お金となると欲の限界はありません。お金さえあれば欲しいものは何でも手に入る、お金が絶対だと考え、お金に理性を狂わされたゴーンは、正に拝金教という宗教の信者ですね。
昔も今も、神様を信ずる人は、拝金教徒にならないと思うのですが、キリスト教の最高指導者教皇も財産という毒を食らって堕落した経過は、『宗教改革物語』(佐藤優 角川ソフィア文庫)で紹介されています。宗教がお金で堕落するのは、キリスト教に限ってはいませんが、この本は、読む価値があります。
絶対に正しい人間はいませんから、人間の理性が社会を正しく導くこともできず、地球から紛争は亡くなりません。そこで、人間の理性は、不十分なものと弁えれば、人は謙虚になれ、よりましな社会ができます。
しかし、神を信じない無神教、例えば、共産党もその出発点は、新約聖書の使徒言行録4章「持ち物を共有する」でしょ。然しながら、共産党(キリスト教民主党と同じか)の信者は、信ずる神はなくとも、人間の理性で平等な社会が作れると言いながら、拝金教徒のように4000万円の遺産分割で400万円の報酬をとる弁護士もいます。
結局、人間の理性は完ぺきではありませんから、他人からの批判を受け入れられる度量がなければ、堕落するしかありません。神を見た人はいないでしょうが、如何なる神でもいいのですが、神がいると考えれば、例えば、お天道様が見ているから悪いことはできない、と理性ではコントロールできない部分を補うことができるでしょう。10数年前に亡くなりましたが、依頼者の一億円近くのお金を殆ど報酬だと主張した、剛腕の左翼弁護士もいました。僕も25年前、被害に遭いました。毒も薬も成分は同じですが、僕のブログ、毒を吐きすぎですかね。
「持ち物を共有する」
32信じた人々の群れは心も思いも一つにし、一人として持ち物を自分のものだと言う者はなく、すべてを共有していた。33使徒たちは、大いなる力をもって主イエスの復活を証しし、皆、人々から非常に好意を持たれていた。34「信者の中には、一人も貧しい人がいなかった。土地を持っている人が皆、それを売っては代金を持ち寄り、35使徒たちの足もとに置き、その金は必要に応じて、おのおのに分配されたからである。
4月7日、15;13分未確認のまま、カルロスゴーンの4度目の逮捕について書きました。携帯電話・パスポート等を差し押さえられた妻も早晩逮捕されるだろうと考えていたところ、家に帰ると妻が国外逃亡したと報道されていました。
これまでの事件報道からすれば、常識的な弁護士なら、妻の逮捕は十分予測できるところです。妻は自分の判断で国外に逃亡し、夫が収監されている日本を後にすれば、生涯夫とは逢えないことも十分予想できます。だれか相談した人はいないのでしょうか、疑問がわきます。