2018年04月17日

通訳の正しさは分かりません。

現在の通訳事件の実情です。
このブログでも何度か、書きましたが、今回は、中国語です。
道路交通法違反で起訴された中国人の通訳人名簿が法テラスからファックスがあり、留守中事務所に通訳人から「弁論要旨などを私の家まで郵送してください。住所は裁判所で聞いてください。」と電話があり、事務員さんがびっくりして「えっ、こちらが裁判所に電話して聞くのですか。」と言うとこの通訳「じゃぁ、教えてあげましょう。」と上から目線で住所を教えてくれ、ファックスはないか聞くと、今壊れていると言われたようです。
このやり取りを知らない私は、名簿にあった中から中国語が十分信頼できる中国生まれの知合いに電話して、記録を見る限り日本語は十分であるが、中国人妻の情状もありうるから、一応裁判前の打ち合わせ日程を入れました。
その後、通訳人とのやり取りを事務方から聞きましたので、私から通訳人に「既に知合いに頼みました。」電話してすると、『私が裁判所から選任されました通訳です。』『私は、裁判所で選任されましたので、費用は法テラスから出ます。簡単な打ち合わせでも良いです。』これを聞いて、この通訳人は日当稼ぎを生業としているに違いないと感じたのです。「貴方のところは、ファックスがないのか」「住所を裁判所から聞けといったのか」などと対応していると電話がプツンと切れました。
結局、本日の公判まで、この通訳人とは一切の打ち合わせもありませんでしたが、法廷で見るとどうも日本人であるとわかりました。裁判所には「被告人は、十分日本語が通じます。難しい言葉だけ、通訳をお願いします。」と言って裁判が始まりました。
滞りなく、審理が進み、当初の予定通り、即日判決があり、裁判官の判決言い渡しに続き日本人通訳が被告人の母国語である中国語に通訳していました。
裁判が終了し、被告人に「通訳人はどうでしたか。」と聞くと被告人は「ダメです。細かいところが言えていません。」とダメが出ました。
私は、通訳事件では、基本的に日本人に依頼しません。なぜかって、私に通訳人の日本語能力はテスト出来ますが、外国語の能力は判断できないからです。裁判所もこのような点を理解して通訳人の選任をすればと思います。
先月の法廷前の打ち合わせの時、依頼した通訳人に、私が法廷通訳人は、上から目線で、横柄であると、僕の依頼した通訳人に話していますと、彼女も思うところがあったらしく、あの法廷通訳人とは一度も在った事もないのに、盛んに私の悪口を言っている、と憤慨していました。
私もそれほど嫌なやつは、自分の偏見からきっと中国人だと決め付けていたところ、本日、法廷通訳人は、日本人だったということが判明したのです。
最後に書記官に、今日の通訳人はダメだったと被告人が言っています、としっかり伝えておきました。
多くの弁護人が裁判所の選任だと言うことで、外国語の能力判断もないまま、通訳をお願いしていますが、実のところ、日本人通訳が被告人の母国語に通訳しても、その通訳が本当に正しいか、裁判官も検察官も弁護人も、被告人さえも全く分かりません。ですから通訳人の宣誓は「良心に従って誠実に通訳します。」と正確さでなく、間違っていても誠実に通訳すれば良いと、最大限の譲歩をしています。ですから裁判所には責任はないのです。弁護士会の刑事弁護センターなどはどう考えているのでしょうかね。
posted by やすかね at 14:45| 千葉 ☁| Comment(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする